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実家の解体費を払えない!対処法や安く抑える方法を解説

        
公開日 2025.09.05 更新日 2025.09.09
    

「古い実家を相続したが、解体するお金がない」とお悩みの方は少なくありません。

家を取り壊すには、想像以上にお金がかかります。

とはいえ、いつまでも放っておくと自治体から「近隣の迷惑だから改善しなさい」との指導がきて、それでも従わなければ優遇税制の取り消しなど重いペナルティが待っています。

 

では、どうしたらよいのか、本記事で実家の解体費用を払えない場合の対処法や工費を安く抑える方法を解説します。

実家の解体費の相場

空き家の解体費用は、建物の構造と坪単価によって決まります。

 

一般的な30坪の木造空き家の場合、解体費用の相場は最低90万円ですが、鉄筋・コンクリートなら最低180万円と2倍の差があります。

実際の費用は、立地や空き家の老朽化の度合い、残置物の量によっては、これより高くなることも視野に入れておきましょう。

 

建物の構造別の空き家の解体費用の相場

木造 鉄骨造 鉄筋・コンクリート造
坪単価 3万~5万円 5万〜7万円 6万〜8万円
床面積30坪 90万〜150万円 150万〜210万円 180万〜240万円
床面積40坪 120万〜200万円 200万〜280万円 240万〜320万円
床面積50坪 150万〜250万円 250万〜350万円 300万〜400万円

 

関連記事:実家の解体費用の相場は?安く抑えるコツも解説

実家の解体費を払えない場合の対処法

解体費用は一括現金払いが基本で、クレジットカード払いも一般的ではないので、まとまった現金を手元に用意しておく必要があります。

自己資金が不足している場合、支払いが難しくなるので本章では、その場合の対処として6つの方法を紹介します。

対処法①自治体による補助金を利用する

お金が足りない人は、まず、自治体が提供する補助金の利用を考えてみましょう。

自治体によって異なりますが、補助金の助成率は、解体費用の5分の1から2分の1程度、上限50万~100万円がほとんどです。

支給対象を耐震基準強化前の1981年5月以前に着工された老朽空き家に限定している自治体もあります。

いずれも、全額には程遠いにせよ、支給されればかなりの負担減になるのは間違いありません。

以下は主な自治体の解体補助金の目安と上限です。

 

主な市町村の解体補助金の事例

木造 鉄骨造 鉄筋・コンクリート造
坪単価 3万~5万円 5万〜7万円 6万〜8万円
床面積30坪 90万〜150万円 150万〜210万円 180万〜240万円
床面積40坪 120万〜200万円 200万〜280万円 240万〜320万円
床面積50坪 150万〜250万円 250万〜350万円 300万〜400万円

補助金の交付を受けたい人は、各自治体に対して事前確認の依頼を行い、自分の空き家が”危険空き家“などの支給対象に該当しているか確認してみましょう。

 

関連記事:空き家の解体に利用できる補助金はある?注意点も解説

対処法②空き家解体ローンを利用する

空き家解体ローンの利用も検討しましょう。

地方銀行が主に提供している、空き家解体で利用できるローンのことです。

住宅ローンよりも審査に通りやすく、担保も保証人も不要というのが特徴です。

以下は主な金融機関の空き家解体ローンの最新情報ですので、参考にしてみてください。

 

空き家解体ローンの例

金融機関名 借入可能額 借入期間 年利目安
JAバンク 10万~500万円 1年以上10年以内 1.9~3.25%
秋田銀行 10万〜200万円 5年以内 個別相談
群馬銀行 10万~300万円 6か月以上7年以内 2.5~3.5%
東京ベイ信用金庫 1万~500万円 3か月以上20年以内 2.375~4.175%
中国銀行 10万~500万円 6か月以上10年以内 3.075~3.275%
十六銀行 10万~500万円 6か月以上10年以内 個別相談
福岡銀行 10万~300万円 6か月以上7年以内 2.7~3.3%

これはほんの一例ですが、借入上限額や借入期間に大きな差はありません。

金利は、金融機関やローン商品によって大きく異なりますが、変動金利が適用されるケースが多く、おおむね年2.3〜4.0%程度に収まっています。

通常のローン(年2.5~3.0%程度)と大差ないレベルですが、通常のローンの下限に近いレベルで利用できるものもあります。

利用には、解体費用がわかる見積書や本人確認資料、所得を証明する書類などが必要で審査に通れば融資を受けることが可能です。

対処法③売却で得た利益で解体する

空き家を解体したあと、土地の買い手が見つからないと、解体費用も賄えないし固定資産税の負担が爆上がりしてしまいます。

こうした心配を解決する手段が、売却益で空き家を解体するという方法です。

“更地渡し”とよばれ、売却後に売主負担で解体することを買主に約束します。

資金を確保してから解体するため、お金の用意がなくても大丈夫で、売れない土地を抱えて負担に苦しむ心配もありません。

対処法④古屋つきの土地として売る

土地は必ずしも空き家撤去しなければ売れないというわけではありません。

建物つきのまま売却することもできます。

解体せずに売ることができれば、解体費用を節約できるのでお得です。

 

問題は立地で、需要の高いエリアであれば、少々築年数が古くても買い手がつく可能性は十分ありますが、購入希望者が少ないエリアでは、買い手が見つからないことも多いです。

また、築20年超えの古家の場合、建物の値打ちはなく、土地の価値のみが売却価格となります。

対処法⑤不動産会社に売る

売却の目途がつかなければ、業者買取というのも有力な選択肢です。

業者買取とは、不動産会社に直接売却し、転売してもらう方法です。

解体せずに家つきのまま売ることできるので、費用負担なく空き家を手放せます。

家つきのまま査定を依頼し、買取価格に合意できれば、最短即日から1週間という短期で売却できます

買取価格は市場相場の8割程度が相場ですが、不動産会社に土地の購入希望の打診があれば市場価格かそれ以上で売ることも可能です。

対処法⑥賃貸物件として貸し出す

需要があるエリアで老朽が激しくない場合には、空き実家の一部をリフォームして賃貸に出すのも一つの考えです。

解体費用も不要で、定期的な収入も入るので一石二鳥の方法です。

築年数が古い、田舎の空き家は賃貸収入はほとんど期待できないこともありますが、住んでもらえれば維持管理を任せることができるので、それだけでも価値があります。

 

借主を探す方法としては、空き家バンクがおすすめです。

空き家を貸したい人と借りたい人をマッチングさせ、賃貸あるいは売買につなげるサービスです。

社会問題である空き家の解消のため、自治体が主体となって運営しています。

 

(参照:国土交通省『空き家・空き地バンク総合情報ページ』

実家の解体費を安く抑えるポイント

解体費用は高額なので、少しでも安く済む方法があれば、探したいですよね。

実はいくつかのポイントを押さえることで、相場よりも安く済ませることができます。

ここからは、実家の解体費用を安く抑えるコツを紹介します。

ポイント①複数の業者に見積もりを依頼する

解体工事に限った話ではありませんが、業務を依頼する業者を決める際には、2社以上の業者から見積もりを取ることをおすすめします。

工費の見積もりは業者によって大きく異なるため、同じ建物であってもかかる料金がまったく違うからです。

 

「複数の業者を探すのは面倒」という方は、業界団体が運営する“解体業者の一括見積もりサイト”を活用するのもおすすめです。

ポイント②できるだけ家財を処分しておく

解体前にはできるだけ家財を片付けておきましょう。

そのほうが費用を安くできる、というよりも余分な費用がかからずに済みます。

 

家財を建物内に残しておくと業者が片付けてくれますが、処分にかかった費用は上乗せされてしまうからです。

家財を撤去しておくだけで「10万円以上お得になった」ケースもあるため、空き実家が自宅から離れていても、片づけに時間をかけて損はありません。

ポイント③業者の閑散期に解体を依頼する

解体を依頼するならなるべく業者の繁忙期は避けて、スケジュールを組みましょう。

人員不足で人件費が割高な繁忙期は、解体単価が高くなり、工事も長引く傾向にあるためです。

解体業者の繁忙期は年末から年度末にかけての、12〜3月あたりです。

実家の解体を先延ばしにするリスク

長年誰も住まなくなった空き実家を抱えて処分に困っている方は、ご存じかと思いますが、空き家を解体せずにいつまでも放置しておくのはリスクでしかありません。

 

具体的にどのようなデメリットがあるのか、いくつか紹介しましょう。

リスク①近隣住民とのトラブルが生じる

見るからに異様な老朽空き家は街の景観に悪影響するほか、異臭・害虫の発生、放火などの防犯上の問題、屋根やブロック塀の倒壊などさまざまな危険の温床となります。

 

このため、これを放置していると近隣住民とのトラブルに発展しやすく、訴訟によって高額な損害賠償を請求されることもありえます。

リスク②維持費がかかる

誰も住まなくなってから日が浅い実家も問題なしとはいきません。

建物はそこに住んで管理する人がいないと、傷むのが早いものです。

これを無人のまま安全、清潔に維持するのは、案外とお金がかかります。

 

特に実家から遠方に住んでいる場合には、実家の清掃のたびに交通費がかかるし、現地の親戚・知人に管理をお願いすれば管理委託代が必要です。

家族の思い出が詰まった実家といえど、いつまでも取り壊さないでいると、出費が嵩むばかり。

利用予定がないのであれば取り壊したほうがよいでしょう。

リスク③特定空き家に指定されるおそれがある

空き家状態の実家を放置したままにしていると、老朽化が進み“特定空き家”に認定されてしまう可能性があります。

こうなるともう退路を断たれたも同然。

早急な解体・撤去を迫られます。

 

特定空き家とはそのまま放置すると、①倒壊の危険性がある、②衛生上の有害性が高い、③周辺の生活環境を損なう、と自治体が認めた場合に指定されるものです。

 

特定空き家に指定されると、自治体からの助言・指導・勧告・命令を経て改善が求められ、従わない場合は「住宅用地の特例措置」の特例が外されてしまいます。

その結果、固定資産税の優遇措置がなくなり、税額が最大6倍に跳ね上がるなど、税負担が大きく増加することになります。

最終的には行政代執行などの法的措置が取られる場合があり、解体費用が全額請求されてしまうので、特定空き家に指定される前に動かないといけません。

解体を依頼する業者選びでチェックすべきポイント

解体費用の見通しが立ったら、いよいよ業者選びです。

何より大切なのは“信頼できる解体業者”を選ぶことです。

 

業者選びを間違えると、思わぬトラブルや無駄な追加費用に見舞われ後悔することになります。

ここからは、信頼できる解体業者を見極めるポイントを4つご紹介します。

ポイント①解体に必要な許認可を得ているか

必要な許可を取得していない解体業者による工事は、そもそも違法です。

発注側もトラブルに巻き込まれるおそれがあるので、決して工事を発注してはいけません。

解体業者に必要な許可は次の3つです。

 

解体業者に必須の許可

  • 建物解体に必要な許可
  • 産業廃棄物の取り扱いに必要な許可
  • 不用品(一般廃棄物)の取り扱いに必要な許可

 

またほかにも、必要な許可があります。工事の種類ごとに以下にまとめました。

 

工事に必要な許可

必要な許可 詳細
建物本体の解体
  • 建設業許可:工事費が500万円以上、または全国など広い範囲で工事を行う場合に必要
  • 解体工事業登録:工事費が500万円未満で、登録している都道府県内のみで工事を行う場合に必要
いずれかの許可が必要
解体工事後の産業廃棄物の処理
  • 産業廃棄物収集運搬業許可:産業廃棄物を収集・運搬するための許可
  • 産業廃棄物処分業許可:産業廃棄物を収集・処分まで一貫して行うための許可
いずれかの許可が必要
解体工事後の一般廃棄物の処理
  • 一般廃棄物収集運搬業許可:一般廃棄物を収集・運搬するための許可
  • 一般廃棄物処分業許可:一般廃棄物を収集・処分まで一貫して行うための許可
いずれかの許可が必要

(参照:国土交通省『 建設業者・宅建業者等企業情報検索システム』産業廃棄物処理事業振興財団『 処理業許可情報検索』)

ポイント②料金設定は明瞭か

解体工事にかかる費用はできるだけ抑えたいところですが、あまりに安すぎる料金を提示してくる業者には疑いの目を向けましょう。

なぜなら安すぎる業者は、安全管理などの工程を省いているか、重視していない可能性があるからです。

 

安い見積もり額に飛びついて、のちのち追加料金を請求されるケースも散見されます。

これは悪徳業者の事例ですが、見積もり額も相場から上過ぎず下過ぎずの業者を選んだほうが無難です。

 

解体工事の相場は、前述の表をご参照ください。

ポイント③担当者の対応は親切か

解体工事では、現地調査から工事完了、アフターフォローまで、担当者とのやり取りが続きます。

対応が親切ではない、相性が悪い担当者だとコミュニケーションを取るのに疲れてしまい、トラブルの原因になることもあります。

 

最初の顔合わせである現地調査などで、安心して任せられる相手かどうかを見極めましょう。

主なチェックポイントは、「連絡がつきやすいか」「工事内容や注意点を丁寧に説明してくれるか」「質問にしっかり答えてくれるか」の3つです。

ポイント④アフターフォローが充実しているか

解体工事は、完工後も気になる点が出てくることがあるので、きちんとしたアフターフォロー体制が整っているかは見逃せないポイントです。

たとえば、次のようなサポートがあるか確認してみましょう。

 

注目すべきアフターフォローポイント

    • 現場の清掃
    • 完工後の確認作業
    • 地盤沈下や排水トラブルへの対応
    • 定期点検
    • 書類手続きのサポート
    • 新築・外構・土地活用のアドバイス

「工事が終わったらそれでおしまい」といかないのが解体工事です。

完工時には必ず解体業者と一緒に現場を確認しましょう。

不具合が見つかったら早めに伝えて対応してもらいましょう。

時間が経つと証明が難しくなります。

空き実家の解体は費用をうまく工面して早めに実行を

空き家となった実家を相続した場合、リフォームして賃貸物件として活用するか、土地ごと売却してしまうか、といった方法があります。

ただ、老朽化が進み買い手が見つからなければ解体し・撤去してしまうほかありません。

景観対策上、あるいは防災・防犯面で、近隣に不都合や迷惑が及ぶと判断されたら、それ以上放置することは許されず、解体を含めた改善が行政指導されてしまいます。

そうなる前に手を打ちましょう。

 

解体費用は自治体の助成金を使えば負担を軽減でき、地方銀行の空き家解体ローンを利用するという手もあります。

お急ぎのご売却の際はユアーズ・コーポレーションが即金で空き家買取も行っております。

ぜひ、ご相談ください。

コラム監修者

太田 佳里

太田 佳里(オオタヨシサト)

株式会社ユアーズコーポレーション

パーキング事業部 マネージャー

宅地建物取引士 2級土木施工管理技師

<略歴>

駒澤大学を卒業後、不動産業界へ就職

<コメント>

弊社では創業から50年不動産の有効利用、資産管理を一貫して行ってまいりました。土地活用のエキスパートとしてオーナー様のご要望にお応えするサービスの提供を行ってまいります。
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