COLUMN LIST 【コインパーキング】不正駐車への対策方法

             
公開日 2024.04.30 更新日 2024.04.30
    

少ない資金で短期に収益化できると人気のコインパーキング経営ですが、無人であるがゆえに、料金踏み倒しなどの防止に気を配らなければなりません。
料金不払い行為に付随して、器具や設備を破壊されることもあり、そうなると被害は甚大です。

 

本記事ではコインパーキングで料金を踏み倒された際の対応方法や、踏み倒し防止策をご紹介します。
コインパーキングの開業を検討されている方は、ぜひお読みください。

コインパーキングの仕組み

 

コインパーキングにはいくつかの種類があり、それぞれ仕組みや特徴、利用方法が異なります。
もっとも多いのは、車を停めるとセンサーが察知し、ロック板が上昇、課金が開始するという仕組みの「ロック式」です。

 

ほかには、料金を支払わなければゲートが開かないため、料金の不払いを防ぐことができる「ゲート式」、ロック装置がない新しいタイプの「ロックレス式」があります。
料金を事前に支払う「前払い式」は12時間や24時間ごとの長時間で料金が設定されている場合が多く、時間内であれば自由に車を入出庫することが可能です。

料金加算の仕組み

コインパーキングは時間貸し駐車場ともよばれ、利用時間ごとに定められた料金が加算される仕組みで運営されています。
「60分100円」や「デイタイム1000円 ナイトタイム500円」など、その駐車場の料金体系が看板に記載されていることが多く、利用者はこれを見て判断します。

 

よく使われるのが「最大料金」という用語です。
これは、それ以上は料金が上がらないという意味です。
たとえば「基本料金60分100円 最大料金24時間400円」とあれば、入庫から60分ごとに100円ずつ加算され、400円に到達すれば加算はそこでストップします。

 

それ以降、駐車から24時間はどんなに長時間停めても400円で利用することができます。
24時間を超えると再び60分ごとに100円が加算されますが、400円に到達するとまた最大料金が適用され、それ以上加算されることはありません。
つまり入庫から48時間であれば800円、72時間であれば1,200円で利用することができるわけで、長時間利用者に優しい料金制度といえます。

コインパーキングで起こりうる料金の踏み倒し被害について

コインパーキングにおける料金踏み倒し事例は、そう発生件数が多いわけではありませんが、無人をいいことにロック板を力づくで乗り越え出庫しようとする人は後を絶ちません。
また、センサー式の機器が設置されていない前払い式では、料金を払わず不正駐車されるリスクが高いため、管理を強め、見回りを徹底するなどの対策が必要です。

踏み倒しが起きないようにするための対策

 

そもそも、駐車料金など払いたくないという人は、迷惑路上駐車を選ぶことが多く、リスクを犯してまでコインパーキングに無賃駐車をしようという人は全体からみればわずかです。
それでも、不特定多数の人が利用するコインパーキングには、そのような確信犯もいますし、料金踏み倒しが犯罪と知らずにやってしまう人もいます。

 

そうした駐車場の不正利用事案を防ぐには、どのような対策が必要でしょうか。
24時間無人営業という、運営形態の弱点をカバーするには、それなりの防備が必要です。

 

その対処法として、2つご紹介します。

防犯カメラの導入

不正利用やトラブルに対処するには、証拠となる記録を写真や映像で残しておくのがなにより効果的です。
それには、防犯カメラを導入することです。
“犯行現場” の映像を撮影し、残しておけば、犯人を特定しやすくなるほか、映像を刑事告訴や民事裁判の証拠として提出することもできます。

 

防犯カメラには、また、犯罪抑止効果もあります。
カメラの前で「見られている」ことを承知で、料金の踏み倒しや車上荒らし、精算機荒らしを実行できる人はそうはいません。
実際に、駐車場へ防犯カメラを設置したところ、犯罪や事件が減少したという研究報告書もあるほどです。
その意味ではカメラはフェイク品でもよいのですが、のちのち証拠画像として使用する可能性を考えると、できれば夜間撮影可能な高機能品を設置したいところです。
配備したら必ず、テストを行って、防犯カメラを設置する位置が適切か、解像度は十分か、といった点をチェックしましょう。

ロックレス駐車場の導入

ロックレス駐車場とは、車室(1台ごとに区切られたスペース)にロック板を設置しないコインパーキングを指します。
代わりにナンバー認証カメラやセンサー等を設置し、車のナンバーを読み取って入出庫の監視・料金精算をするシステムです。
コインパーキングのなかには、利用者の良心を信じて単にロック板がついてないタイプもありますが、ここでいう“ロックレス”はそれとは違います。

 

車のナンバープレートという決定的証拠が記録されるわけですから、トラブルがあった場合も、不正を行った車の特定に時間がかかりません。
また、その車が現場を逃れたあと、再度駐車場を利用すれば、運営事業者側に通報される機能も備えています。

ハイテクで固めただけのことはあり、防犯機能の高さという面では、ロック板があるパーキングより上といえます。

踏み倒しが起きてしまった場合の対応

では、実際にコインパーキングで駐車料金の踏み倒しが起きてしまった場合は、オーナーはどのように対応すればよいのでしょうか。
支払われなかった料金や損失を補うことにフォーカスして対処法を見ていきましょう。

内容証明郵便で督促する

コインパーキングの料金を踏み倒された場合、ナンバープレートの情報から不正行為を行った相手を特定できれば、「内容証明郵便」を送ることで請求が可能です。

 

内容証明郵便とは、
① いつ、どのような内容の文書を誰から誰宛に差し出されたかということを
② 差出人が作成した謄本によって郵便局が証明し、郵便物の内容を残すことができる郵送方法
を指します。

 

支払われなかった駐車料金だけでなく、車の所持者の特定にかかった費用や郵送費なども合わせて請求することができます。

 

内容証明郵便を出す際には、料金踏み倒しを認めない先方と係争に発展する事態も考慮し、事前に弁護士に依頼しておくと、スムーズな問題解決につながるはずです。

専門業者に対応を委託する

料金踏み倒しのようなトラブルが起こったとき、駐車場運営会社に運営を依頼していれば、どのように対応すべきかを相談したり、対応を依頼したりすることができます。

 

これが、自ら駐車場を運営・管理する「自主管理方式」では、トラブルに自力で対応し、解決しなければなりません。
駐車場設備をその土地のオーナーが所有し、運営・管理を専門業者に任せる「管理委託方式」であれば、管理会社があいだに入って一定の範囲までは対応してくれます。
ただし、料金不払いや機械・設備の破損による損害は、直接オーナーが被ることに変わりはなく、最終的にはオーナーの自己責任です。

 

しかし、オーナーから土地を借りた専門会社が、駐車場設備の設置と運営管理一切を行う「サブリース方式」(一括借上げ方式)ではこの点が違います。
サブリースでは、駐車場運営に必要な機械や設備は、オーナーではなくそれを設置した運営会社の所有物です。
したがって、料金不払いや、機械・設備の破損トラブルにも、運営会社が当事者として全面的に対処するのでオーナーの持ち出しはありません。

 

このサブリース方式はオーナーに、コインパーキングの稼働率にかかわらず、安定した収入(土地の賃料名目)が入るという利点があります。

コインパーキングの料金踏み倒しはどんな罪で訴えることができる?

コインパーキング料金の踏み倒し行為は、金額の多寡によらず「威力業務妨害罪」に該当します。
「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」が科せられる犯罪です。
過去には、コインパーキングの料金踏み倒しを繰り返した人が逮捕されたり、多額の賠償金を請求されたりしたケースもあります。

 

さらに、料金踏み倒しの付随行為として、駐車場のロック板上がっている状態で無理やり出庫し機械や設備を破壊した場合、器物損壊罪が適用されます。

コインパーキングの不正利用への備えは万全に

コインパーキングの料金を踏み倒すなど、不正駐車を行った場合、威力業務妨害罪に問われても文句は言えません。
ロック板が上がったまま出庫し、機械や設備を破損した場合は器物損壊罪が適用され、実費を請求されます。

 

どう考えても割に合わない行為ですが、残念ながら根絶とはいかない状況です。
ですから、そういう犯罪に遭うリスクを想定し、防犯カメラの設置など、相応の設備投資はどうしても必要です。
トラブルに自力対応する自信がない方は、運営・管理業務の一切を丸投げできるサブリース方式での開業をおすすめします。
ユアーズ・コーポレーションのサブリースでは、トラブル対応も全てユアーズがお引き受けます。気になる方はぜひ、ご相談ください。

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