COLUMN LIST コインパーキングに防犯カメラを設置する理由と必要な機能とは?

             
公開日 2024.01.26 更新日 2024.02.09
    

少額で始められる土地活用法として人気のコインパーキング経営ですが、無人ならではのトラブル、迷惑行為もまたつきものです。
「まあ、大丈夫だろう」で対策も打たないと、必ずといっていいほど不正行為の標的になるため、防犯カメラを設置した防犯・安全対策は必須です。

 

本記事では、コインパーキングに防犯カメラを設置する理由と、その性能や特徴を解説します。
駐車場経営を検討されている方は、ぜひ参考になさってください。

コインパーキングに防犯カメラを設置する理由

コインパーキングに防犯カメラを設置したほうがよい理由は、トラブルや犯罪の抑止効果が高まるからです。

民家の玄関に防犯カメラを取り付けておくと、空き巣犯からは「防犯意識が高い家」とみなされ、以後狙われにくくなると言われます。
これは、物損事故や迷惑行為がつきもののコインパーキングでも同じことです。

 

コインパーキング内で発生した事故で、オーナー側が過失責任を問われることは稀ですが、当て逃げや物損事故が頻発するようでは客離れや売り上げ減につながってしまいます。
しかし、防犯カメラを設置していれば、カメラの映像から事故の様子や犯人の特定を行うことが可能です。

 

実際、トラブルの未然防止のために、防犯カメラを設置して、24時間体制の監視体制を敷いているコインパーキングは珍しくありません。
駐車場オーナー様としても、防犯カメラを設置することで犯罪への最低限の備えを得た、という安心感があるのではないでしょうか。

 

では、コインパーキングのオーナーが防犯カメラを設置した主な理由を見ていきましょう。

 

関連記事:コインパーキング経営のすべてを集約!失敗しない始め方を徹底解説

理由①当て逃げを防ぐため

コインパーキングで起こるトラブルとしては、車両への当て逃げやいたずら行為などが代表例です。
バック走行中や、出会い頭、切り返し中の衝突、ドア開閉時など、狭い駐車場では車同士の接触トラブルが頻発します。
なかには、意図的に他者の車体に傷をつけるような人もいます。

 

利用者がその場にいなかった場合、被害を受けた側は犯人もわからず泣き寝入りというケースが少なくありません。
そんなとき、駐車場内に防犯カメラがあれば、「決定的な証拠映像を撮られているかも」「監視の目が光っている」と思わせ、乱暴な行動を自重させる効果が期待できます。

理由②車上荒らしを防ぐため

コインパーキングに防犯カメラを設置する理由の2つめは、車上荒らしの未然防止です。

 

警察庁の調べによれば、令和4年中の全国での車上荒らしの認知件数は23,289件、うち検挙件数は7,741件、検挙率は33.2%となっています。
検挙率は前年(35.5%)、前々年(36.8%)を下回り、犯人の特定が難しい犯罪ということがわかります。

 

一度でも車上荒らしに遭ったり、部品を盗まれたりした被害者は、同じ駐車場を利用しないものですし、SNSなどで「ここには防犯カメラがない」といった情報を拡散しがちです。
これは、駐車場のオーナーにとっては致命的といえます。

 

車上荒らし犯は、侵入しやすい駐車場を探して事前に下見にやってくることが多いと言われています。
そのタイミングで防犯カメラを設置していることがわかれば、その駐車場での犯行には慎重になるでしょう。

 

参照元:警察庁令和5年8月発表「令和4年の刑法犯に関する統計資料」

理由③不法投棄を防ぐため

駐車場内でのごみのポイ捨てや不法投棄も、オーナーの頭を悩ます問題です。
特に無人経営のコインパーキングは、監視が緩いためか不法投棄のターゲットにされるケースは少なくありません。
駐車場経営では敷地内に自動販売機を設置することが多く、周辺に空き缶などがポイ捨てされることが日常茶飯です。

 

不法投棄が増えると不衛生ですし、ごみの処理に別途費用がかかるだけでなく、見た目で利用者離れを招く大きな要因となります。
コインパーキング内に粗大ごみを不法投棄されて、駐車場内が利用できない状態になり、売り上げが減ったケースも少なくありません。

理由④無断駐車させないため

防犯カメラを設置していない駐車場だと、監視の目が緩いとみられ、違法駐車の被害に遭いやすい傾向にあります。
このあたりは、ごみのポイ捨てや不法投棄と事情は同じです。
駐車スペースに車両を放置しつづけ、料金をいっさい支払わないといった迷惑行為も報告されています。

 

違法駐車されると、コインパーキングの経営悪化につながります。
車両の撤去費用の持ち出しなどで、オーナーが痛手を被ることも少なくありません。

 

防犯カメラを設置した理由では、こうした違法駐車や不正利用への対応も上位を占めます。
毎日巡回して監視する必要もなく、24時間リアルタイムで遠隔監視でき、業務負担の軽減につながります。

理由⑤精算機荒らしを抑止するため

無人のコインパーキングは、夜間・早朝時に精算機が狙われやすい環境にあります。
精算機荒らしは、精算機を工具で破壊したり、カバーをこじ開けたりと手口も乱暴で、なかにはワイヤーで精算機を丸ごと縛り、車で引っ張って壊す輩もいます。

 

こうした強行犯に備えるには、人感センサーライトや、精算機を動かした際に鳴るアラーム機能の設置、犯行の一部始終を捉える防犯カメラなど複合的な対策が必要です。

理由⑥不審者を侵入させないため

当て逃げや車両へのいたずら、ポイ捨てや不法投棄、無断駐車に精算機荒らしと数々の違法行為にさらされる無人駐車場ですが、そもそも不審者の侵入しやすさが諸悪の根源です。
広さが適当なコインパーキングは、若者や暴走族のたまり場にもなりやすい場所でもあります。

 

駐車場敷地内での犯罪行為・迷惑行為を未然に防止するには、「24時間監視している」という姿勢をアピールすることが大切です。
防犯カメラの設置は、この犯罪を諦めさせる効果とともに、不審者が犯行の下見などで敷地内に立ち入ることのないよう、牽制する効果も期待できます。

コインパーキングにおすすめの防犯カメラの機能とは

コインパーキングの安全対策に、防犯カメラが欠かせないことはおわかりいただけたかと思いますが、具体的にどのような機能が必要なのでしょうか。
ここでは、必須といえる5つの機能について取り上げます。

機能①動体検知

車の出入りや乗降者の行動をチェックする駐車場の監視カメラに必要な機能といえば、まずは動体検知機能です。
動体検知とは、動きに反応して自動で録画してくれる機能のことです。

 

何かが動くまでは録画を行わないタイプのカメラもあるので、バッテリーの消費が少なくて済むというメリットがあります。

機能②ナンバープレートの読み取り

精算機の不正利用や、ごみの不法投棄などの迷惑行為には、ナンバープレートの読み取り機能が有効です。

 

迷惑行為を働く被疑者を特定するには、車両のナンバープレートを正確に読み取りたいところですが、これが案外難しいのです。
特に、夜間や雨の日は、文字や数字が白飛びしてナンバープレートの識別が困難になります。

 

ナンバープレートの読み取り機能を強めたいのであれば、通常のHD/フルHDカメラよりは、白飛びが起きにくい、車番撮影機能があるカメラを選ぶとよいでしょう。
たとえば、夜間は赤外線撮影に切り替える車番認識システムを搭載していれば、可視光によるハレーション現象の影響を排除できます。

 

画面解像度の高さだけでなく、車番撮影が得意かどうかも駐車場における防犯カメラ選びの重要なポイントです。

機能③夜間撮影

無人パーキングを舞台とした犯行は、その大半が夜間や薄暗い死角で発生しています。

 

したがって、駐車場据え付けの監視カメラの要件は、明るい日中の時間帯はもちろん、それ以上に、夜間における認識機能ということになります。
夜間でも人や車種、ナンバープレートをきちんと撮影できなければ、駐車場監視カメラとしては失格といっていいでしょう。
そのくらい大切な機能です。

 

そのためには、日中の撮影モードと夜間に適した撮影モードを自動で切り替える「デイナイト機能」のある防犯カメラが最適です。
これには、近赤外線を使う「赤外線照射式カメラ」と、「高感度カメラ」の2種類があります。

 

また、夜間撮影機能に特化するなら、赤外線センサーを使い、夜間や暗所でも監視できる「赤外線投光機内蔵カメラ」がおすすめです。
映像はモノクロですが、薄暗い場所でも人物の顔や車体ナンバーを鮮明に映し出す優れものです。

機能④高精細画像

録画した映像をはっきり見るためには、最低でも200万画素のカメラを選びましょう。
防犯カメラの場合、100万~400万画素程度のモデルが多いですが、画素数は画像の鮮明さに直結するので、映像がぼやけがちな150万以下の画素数はおすすめできません。

機能⑤広角撮影

1つのカメラで駐車場全体を収めるには、駐車場の入り口付近に「バリフォーカルレンズ付きカメラ」を設置するとよいでしょう。
望遠モードと広角モードを切り替えることで、駐車場内を広くカバーできる防犯カメラです。
防犯カメラ用のポールなどに設置すれば、より広い範囲をカバーできます。

 

なお、屋外の駐車場に設置する場合は、防滴・防塵に優れた屋外用カメラが必要です。

コインパーキングに設置する防犯カメラを選ぶポイント

続いて、コインパーキングに設置する防犯カメラを選ぶ際のポイントを3つ紹介します。

ポイント①予算に合わせてカメラを選ぶ

防犯カメラを購入する際はカメラ本体だけではなく、電池や固定器具などの消耗品もセットで必要です。
駐車場の形状によっては工事も要求されるので、防犯カメラの予算は、本体価格だけでなく設置まで含めた総額で予算を組みましょう。

 

駐車場の広さによっては防犯カメラの必要台数が多くなり、予算をオーバーしがちなので、格安のダミー防犯カメラを置くという方法もあります。

ポイント②設置位置・カメラ台数を決める

防犯カメラ本体を購入する前に、設置位置もあらかじめ決めておくとよいでしょう。
一般的な設置位置は、出入り口付近駐車場の見通しの良い場所料金所の3か所ですから、現実的にこのうちのどれかになります。
設置場所が決まれば必要なカメラ台数も割り出せるため、予算組みも見えてくるはずです。

ポイント③設置方法を確認する

防犯カメラの設置方法は、事前に確認しましょう。
屋外用防犯カメラの場合、基本的に壁面取り付けとなりますが、取り付け先の部材によって必要な部品が異なるので、設置方法はしっかり決めておきたいところです。

ポイント④録画方式を決める

防犯カメラの録画方式は、大きく分けて「レコーダー録画」「クラウド録画」の2種類です。

レコーダー録画は、HDDやSDカードなどにデータを保存します。
ランニングコストはかかりませんが、本体サイズは大きくなります。

 

クラウド録画はデータをオンラインのクラウドに保存するため、容量を気にせずにデータを保存できるのにくわえ、本体サイズが小さいのが利点です。
ただし、毎月のクラウド利用料が発生します。

コインパーキングに防犯カメラを設置する際の注意点

最後に、コインパーキングに防犯カメラを設置する際の注意点をまとめました。

注意点①防犯カメラの操作に慣れる

原則自動的に動作する防犯カメラに、普通のお手持ちカメラのような手動操作はあまりありません。
それでも、導入したカメラの機能や特徴、防犯性能などについては事前に熟知しておき、犯罪が起きたときの素早い対応に活かしたいところです。

注意点②防犯カメラの台数を最小限に抑える

コインパーキングに防犯・安全対策は必要ですが、監視カメラにお金をかけ過ぎるとイニシャルコストもランニングコストも悪化してしまいます。

 

防犯カメラは1台8万~15万円程度しますし、場合によっては取り付け工事費用がかかってくるので、防犯カメラの導入台数は最小限に抑えることを考えましょう。

注意点③現地調査や防犯カメラ設置は業者と相談する

防犯カメラの主な目的は犯罪抑止効果ですから、誰からも目につく場所で、全体を画角に収めることができ、かつ車両のナンバープレートが見えやすいところが望ましいです。
1台では死角ができてしまうなら、死角をカバーするために2台で駐車場を網羅するのもよいでしょう。
ただし、必要な設置台数は必ず専門家に現地調査に来てもらってから決めるのが得策です。

防犯カメラを設置してコインパーキング内のトラブルに備えよう

いかがでしたでしょうか。

 

無人のコインパーキングは、当て逃げ、車上荒らし、不法投棄、不正駐車などの迷惑・犯罪行為の多発場所でもあります。
これらによって、駐車場オーナーが直接管理責任を問われることは稀ですが、悪い評判が立てば経営上の大きなダメージとなってしまいます。

 

そこで、必須となるのが防犯カメラによる防犯・安全対策です。
駐車場に設置する際には、必要な機能を搭載した防犯カメラを選びましょう。
トラブルのない駐車場経営のために開業と同時の防犯対策をおすすめします。

 

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