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副業としてのコインパーキング経営を考える!魅力と落とし穴とは

        
公開日 2025.04.28 更新日 2025.04.28
    
コインパーキング経営 副業

サラリーマンの副業として、コインパーキング経営という選択肢があります。

初期投資もそれほどかからず、手間が必要な管理・運営業務も専門業者に委託すれば、本業の傍ら“駐車場オーナー”という肩書を得ることができます。

本記事では、コインパーキング経営が副業としておすすめできる理由と、土地投資の初心者に注意を促す意味で、契約に潜む落とし穴についても最後に解説します。

駐車場経営に興味のある方はご一読ください。

なぜコインパーキング経営はサラリーマンの副業に向いているのか

コインパーキング経営は、管理を専門業者に任せて気軽に始められるだけでなく、一括借り上げ方式であれば設置費用や管理費などがかからずに運営できます。

これらの利点により、多忙なサラリーマンの副業としておすすめできるわけです。

最近の副業解禁の流れもあって「所有している土地の有効活用を兼ねて取り組んでみよう」という方も多いのではないでしょうか。

コインパーキング経営は、本業の合間を縫って取り組もうと考えているサラリーマンでも挑戦できる、ハードルの低い副業といえるでしょう。

建物がないため老朽化リスクが低い

不動産を活用した副業としては、ワンルームマンションの経営が代表的なものでしょう。

しかしマンション経営には、建物の老朽化に伴う見た目の悪化という問題があり、そのまま放置しておけば空室が発生し、当初見込んでいた収益が得られなくなります。

建物の経年劣化を防止するには、大掛かりなリフォームが必要で、事実、賃貸マンションのオーナーに建物全体の修繕が義務付けられています。

当然、そのための費用は積み立てておかねばなりません。

この点、コインパーキング経営では、経年劣化する建物がないため、設備老朽化に頭を悩ますことはそうありません。

コインパーキングのゲートやロック板、料金精算機などの設備は、古くなると修繕・交換が必要ですが、駐車場を閉める必要はないので収入減のダメージは少ないはずです。

低コストで長期安定的に運営できるのが駐車場経営の良さなのです。

初期投資が少なくて済む

コインパーキング経営であれば少額の初期費用で始められる点も、副業に向いている理由のひとつです。

アパートやマンションといった不動産経営の場合は、建物を建てたり取得したりする必要があり、高額な初期投資がかかるため、簡単におすすめできるような副業とはいえません。

コインパーキング経営の初期費用には、土地の整備費用やアスファルト舗装費用のほか、フラット板、精算機、証明機器、看板、車止め、防犯カメラといった設備費が含まれます。

100坪の敷地で始めるなら、必要な初期費用は200万~500万円程度です。

それなりにお金は必要とはいえ、マンション投資などに比べると桁がひとつ小さい金額でスタートできるわけです。

さらに、運営会社に経営を委託する場合は、こうした初期投資やランニングコストの一部または全部を業者持ちで始めることができるので、手持ち資金が少ない方に向いています。

これについては次で詳しく説明します。

面倒な実務は管理会社に委託できる

副業で始める以上、コインパーキングの運営にかける労力と時間は限定的なものになるはずです。

自宅や職場から駐車場の場所が遠い場合や、忙しくて管理に手が回らない場合は、駐車場管理会社に委託して経営するという方法があります。

駐車場運営に関わる日常業務は、設備や構内の点検、清掃、トラブル対応などで、大きな手間はかかりませんが、週に1~2回はこうした管理業務に出向かなくてはなりません。

本業を抱える一般サラリーマンには難しいでしょう。

そこで、これらを管理会社に業務委託すれば、経営者は年に1度の確定申告だけ行えばよいので、最小限の手間で経営を続けられるわけです。

機械故障や未払いなどのトラブルもすべて管理会社が対応してくれます。

手数料がかかるのでその分収益は減少してしまいますが、現実的に考えるとこれは必要経費といえるのではないでしょうか。

始める前の注意点と心構え

続いて、サラリーマンが副業で駐車場経営を始めるときの注意点を3つ紹介します。

簡単そうにみえても、個人事業主になって副業を始める以上、納税の履行など自分で管理しなければならない決まり事も発生します。

会社が副業許可しているかの確認が必要

サラリーマンが副業として駐車場経営を始める際には、事前に会社の就業規約を確認しましょう。

もし、就業規則で“副業禁止”が掲げられていたら、残念ですがコインパーキング経営は諦めるしかありません。

会社に内緒で始めても、住民税徴収などのタイミングで発覚する可能性が高いためです。

無断で副業を行った場合には、注意や戒告処分、減給や解雇といった処罰が下される可能性があります。

副業OKの会社でも、トラブル防止のために、事前に上司に報告しておくのがベターです。

これが公務員になると、公務員法第103条、第104条の公務員の副業禁止規定に引っかかってしまうので、一段と厳しくなります。

例外規定もあるにはありますが、公務員の方は副業でのコインパーキング経営には手を出さないほうが無難でしょう。

確定申告の必要性が生じるかも

副業を始めた場合、重要なのが毎年の確定申告で、サラリーマンの場合は会社からの給与(本業)以外に年20万円以上の所得(収入ー経費)を得た場合に必要となります。

駐車場経営の場合、ほとんどは月数万円単位での利益が発生するので、確定申告は必須と言えるでしょう。

なお、副業であってもコインパーキングのように継続的に事業をする場合、個人事業主として開業届を提出します。

開業届を提出すると、事業を営んでいることが国に認められ、確定申告を行う必要が生じます。

確定申告をすると、事業で得た所得を本業の給与所得と合算して、所得税や住民税を計算できるのでこの点では有利です。

万が一、確定申告を怠ると、次の年にはペナルティが適用されて課税額が大幅に増加してしまうので、わからないことがあれば税務署や税理士に相談してみましょう。

これだけは忘れるな!コインパーキング経営の鉄則

ここからは、覚悟を決めてコインパーキング経営に乗り出すことを決めたサラリーマンに、開業にあたっての心構えをお伝えします。

これを知っておけば、甘い夢を見ることなく堅実なコインパーキング経営が実現し、結果的に手堅い利益を得ることにつながるでしょう。

それほど大儲けはできない

コインパーキング投資の収益は“駐車時間×駐車料金×台数”ですので、常に満車状態であっても、獲得できる収益には限界があります。

立体駐車場でもない限り、一般的なコインパーキングは平面展開であり、面積分の収益しか見込めません。

この点、部屋数×階層分の収益が可能なアパートやマンション経営とは同列に論じることはできないのです。

コインパーキングで大きく儲けるには、よほど土地が広くないと無理ですが、それほどの土地があれば駐車場以外の土地活用を考えるはずです。

ほかの投資、たとえば株式投資やFXは大きく儲かる可能性がある反面、資産が目減りするリスクもあります。

そういう心配のないコインパーキング経営は低リスク・低リターンの投資と割り切って、「少ないながらも不労所得を得られるんだから……」と考えたほうが長続きします。

立地に適した経営スタイルを選ぶ

コインパーキング経営の成否は、立地によって大きく左右されます。

周辺エリアの需要や競合店、料金相場などは、開業前に徹底的にリサーチしましょう。

リサーチを基に、メインの利用者層を割り出したら、それに適した店づくりや価格設定を行うことが重要です。

コインパーキングなら、一時利用需要が見込める立地で、回転率を高める価格体系がポイントとなります。

住宅街であったら、駐車場の利用はほぼ月極に限られるので、コインパーキングは見合せたほうが賢明です。

敷地内トラブルは必ず起こる

電子機器が多く、24時間無人経営というスタイルが一般的なコインパーキングですから故障、事故、トラブルは必ず起こると心得ておきましょう。

機械設備の不具合や料金に関する顧客からのクレーム、利用者同士の諍い、無理やり出庫して機械を壊す、通路に駐車して料金を支払わないなど、トラブルの種はつきません。

経営のすべてを自分で行う場合、これらのトラブル対応も自身で行う必要がありますが、これには大変なストレスを伴うはずです。

「コインパーキング経営には興味があるが面倒ごとに関わりたくない」という方は、トラブル対応を含め管理会社に管理委託するか、丸投げできる一括借上げ方式がおすすめです。

メンテナンス費用は必須

コインパーキングがリピーターを獲得できるかは、利用しやすい料金設定だけでなく、清潔・安全であることが何より重要です。

誰も、ゴミが散乱した清掃の行き届いていない、不審者がたむろするような駐車場に愛車を停めておきたいとは思わないからです。

駐車場を健全に運営していくには、敷地内の清掃・巡回や設備の保守・管理を定期的に行い、利用者に快適に使ってもらえるようにしなければなりません。

精算機や照明、ロック板、防犯カメラなどの設備を備えたコインパーキングは、それらのメンテナンス作業が必要です。

個人経営方式では、これらすべてを自身で行わねばなりませんが、管理会社に運営を任せるのであれば、こういったメンテナンス作業も管理会社が請け負ってくれます。

近隣住民とのトラブル対策は重要

駐車場経営にとって、近隣とのトラブルは大敵です。

管理会社と契約していれば、トラブル対応も管理会社が対処してくれますが、簡単に解決とはいかないケースもままあります。

近隣からのよくあるクレーム内容は、駐車場の看板の照明が明るすぎる、排気ガスが多い、エンジン音やドアの開閉音がうるさい、などです。

なかには悪質な利用者もいるため、防犯面への不安の声が挙がることもあります。

そういったクレームに、駐車場オーナーである貴方は対処しなければなりません。

もし、トラブル処理に失敗すれば、コインパーキング経営は軌道に乗る前に頓挫し、早々と撤退をよぎなくされる可能性もあるでしょう。

コインパーキングを開業する前に、周辺住民に挨拶し理解を得ておくことは重要ですが、開業後はそれっきり、というのでは意思の疎通が難しくなります。

普段顔を出すことは少ないにしても、オーナーである貴方は近隣住民と顔見知りになっておかないと、いざというとき、話し合うことも難しくなってしまいます。

競合相手から目をそらさない

駐車場経営は土地さえあれば手軽に始められる一方、それだけ競合も多く、競争は避けられないと心得ておきましょう。

開業前の準備として、自身が所有する土地の近くの駐車場を見て、稼働状況や料金相場を把握しておくのは必須です。

競合調査は開業後も定期的に行い、客を奪われていると知ったら、可能な範囲で値下げするなどの対抗策を検討しましょう。

近隣に競合が少ない場合でも、エリア内の自家用車や社用車の利用度合いをリサーチしておけば、その土地の潜在的な駐車場ニーズが把握できます。

自分のコインパーキングが呼び水となって、続々参入者が現れるということもあるので、いわゆるブルーオーシャンを享受できるのは限られた期間であったりします。

固定資産税に注意する

駐車場経営を始めるにあたって、まず考えておかねばならないのは、固定資産税対策です。

コインパーキング事業を行う場合、更地扱いのため一切の減額がなく、宅地利用に比べ固定資産税の負担額は3倍もしくは6倍になります。

今まで住宅用地であった土地を、住宅を壊して駐車場にしただけで、固定資産税は今までの6倍かかってしまうわけです。

この高額な税金を回避するには、駐車場の一部に小規模な管理人住宅を建設し、固定資産税の申告時に、住宅用地の特例の適用を申請するという方法があります。

同特例が適用されると、固定資産税の課税標準額が、200㎡以下の部分は評価額の1/6、200㎡を超える部分は1/3に軽減されます。

ここで重要なのは、固定資産税の負担を考慮せずにコインパーキングの経営を始めると、税金に圧迫されて、経営が苦しくなってしまうということです。

開業前の準備として税制面もしっかり理解、研究しておくことが肝要です。

副業としてのコインパーキング経営を成功させるコツ

コインパーキング経営の鉄則をお伝えしたところで、ここからは副業としてのコインパーキング経営を成功させるコツについてお話しします。

経営を失敗に終わらせないための“実践編”です。

あくまで副業として取り組むこと

本記事のテーマは“副業としてのコインパーキング経営”なので、それ以上のスタンスでコインパーキング経営に本格進出しようという方は対象外です。

あくまで副業として駐車場経営に取り組むには、片手間で経営でき、かつ初期費用が低額であることが条件です。

そして、サラリーマンという本業に支障がでないことが大前提といえます。

駐車場経営は、立地や土地の広さ、競合の存在に左右されるのでうまくいかない可能性も当然あります。

サラリーマンが本業を捨て、いきなり財産をはたいて飛び込むにはリスクが大きすぎるのです。

低リスクの経営方式を選ぼう

副業での駐車場経営を始めるなら、低リスク・低コストの無理のない経営方法を選ぶことが大切です。

特に時間的制約が大きいサラリーマンの場合、リスクが少ない一括借上げ方式がおすすめといえます。

一括借上げ方式は、オーナーがコインパーキングの運営を専門会社に完全に委託し、固定の賃料を受け取る経営方法です。

所有する土地を専門会社に貸し出し、コインパーキングの設置や管理・運営をすべて丸投げするので、初期費用もランニングコストもゼロで始められます。

この方式では、駐車場の稼働率にかかわらず、毎月一定の賃料収入を得ることができます。

手にできる収入はさほど多くありませんが、初期投資や管理負担がほとんどかからず、副業には適したスタイルです。

自主管理方式は収益性が高い反面、日常業務の手間とトラブル対応などのリスクが大きいため、副業にはできません。

実質利回り重視の姿勢で

駐車場経営に限りませんが、投資効率という考え方はビジネスをするうえではとても重要です。

その際、指標となるのは“実質利回り”という考え方です。

これは、投資した総額に対して収益になる割合をパーセンテージで表した数字のことで、実質利回りが高いほど利益が上がります。

実質利回りを算出して、どれぐらい利益が上がるか想定してから、コインパーキング経営に乗り出すかどうかを判断しましょう。

計算式は次の通りです。

実質利回り=(1年間の駐車場収入-必要経費)÷初期費用×100

実際に経営を始める前には、1年間の駐車場収入が予測できないので、ここでは一般的なコインパーキングの稼働率50~70%で弾いた金額を使います。

満車状態の駐車場収入の50~70%の金額を、1年間の駐車場収入の目安とするわけです。

必要経費には、ランニングコストや管理会社への手数料のほか、固定資産税などを算入します。

実質利回りの平均値はコインパーキング、月極駐車場ともに4%前後が平均値です。

これは新たに土地を購入した方も含んだ平均値なので、最初から自分の土地で経営を始めた方は、もっと高い利回りになります。

実質利回りを正確に算出するは難しいので、複数の管理会社に依頼し、比較して検討することをおすすめします。

周辺相場に合わせた料金設定

当然ですが、サービスに大差がない以上、利用者はより安い駐車場を選びます。

競合に負けじと運営していくには、周辺の相場を把握し「相場より少しだけ安い」金額に設定するのがポイントです。

まずは、リピーターを確保しないことには始まりません。

無理なオープニング特価は禁物ですが、周辺より高いという印象を持たれないよう、開業時には特に気を配りましょう。

ただし、あまり安いと利幅が薄くなってしまうので、最終的な値引き可能ラインは決めておいたほうがベターです。

賃料の減額も想定しておこう

一括借上げ方式で管理会社と契約している場合は、機器、設備の経年劣化に伴い、年々、支払われる賃貸料は減額していきます。

このことを最初から組み込んだ事業計画を立てる必要があります。

また、管理委託方式の場合は稼働率や契約台数によって収入が変動するので、これを想定したシミュレーションをしておくことが大切です。

収益が下がった場合に、どこまでなら持ちこたえられるのかを事業計画に入れておくことは、ダメージが少ない撤退シーンが描くうえで重要です。

副業でコインパーキング経営するなら一括借上げ方式

副業でコインパーキング経営を始める際、“さほど儲からないが、手間とコストをかけずに、毎月一定の収入が見込める”という条件を満たすのが一括借上げ方式です。

厳密には違うものの、サブリースの別名でも知られます。

メリットばかりに見える一括借上げ方式は、確かにおすすめの運営方法なのですが、契約に潜む落とし穴もあります。

一括借上げ方式を選択する場合に、重要なのはパートナーとなる管理会社選びです。

管理会社には初期費用の投資負担やトラブル解決、清掃、集金など、コインパーキング運営を全面的に委任しますが、契約内容は細部まで詰めておく必要があります。

不利な契約を解除しようとして、解約条件の制約があれば、そう簡単にはいきません。

こうしたトラブルを避けるため、一括借上げ方式を標ぼうする管理会社とは契約条項を細かく見たうえで契約しましょう。

特に1年ごとの賃料の値下げ基準や契約解除方法については、よく注意したうえで不明点は事前に確認してください。

その管理会社が信頼できる会社かどうかは、管理している駐車場を見に行くのがおすすめです。

きちんと清掃されているか、看板は汚れていないか、機器は正常稼働しているか、近隣の評判はどうか、などをチェックしてみてください。

副業で始めるコインパーキング経営なら一括借り上げ方式が最適

ここまで副業としてのコインパーキング経営について、その魅力とともに、参入にあたっての注意事項などをまとめました。

時間のないサラリーマンでも、運営管理を専門業者に委託することで、コインパーキングのオーナーになれます。

初期費用はかかりますが、他の不動産投資と比べれば少額で、所有土地を貸し出すだけの一括借上げ方式なら初期投資ゼロでスタートできます。

運営費もかからず、管理もほぼ丸投げできるので副業にはおすすめです。

ユアーズ・コーポレーションでは、蓄積された豊富なノウハウをフル活用し、土地のオーナー様に安定したコインパーキング収益をお約束します

少しでも気になる方は、お気軽に資料をご請求ください。

コラム監修者

太田 佳里

太田 佳里(オオタヨシサト)

パーキング事業部 マネージャー

宅地建物取引士 2級土木施工管理技師

<略歴>

駒澤大学を卒業後、不動産業界へ就職

<コメント>

弊社では創業から50年不動産の有効利用、資産管理を一貫して行ってまいりました。土地活用のエキスパートとしてオーナー様のご要望にお応えするサービスの提供を行ってまいります。

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