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どんな土地でも収益化は可能!土地活用アイデア一挙紹介

    

土地活用には、土地の広さや周辺のニーズ、予算や目的などに応じて、実にさまざまな方法があり、新しいアイデアも続々と生まれています。
アパート経営、マンション経営、駐車場経営はその代表例ですが、どの方法を選ぶかは「自分の土地に最適な活用方法」を知ってからでも遅くはありません。

ご参考までに、土地のタイプ別やオーナーの予算・目的別などの切り口から、最新の土地活用アイデアを20種以上セレクトしご紹介します!

土地活用とは

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土地活用とは、所有している土地を有効に使い、収益化を目指す取り組み全般を指します。

本記事ではその実例を多く取り上げていますが、これらはまだほんの一部にすぎません。
例を挙げると、賃貸アパートやマンションの建設、駐車場、企業や個人への土地の貸し付けなど、土地の広さや立地、特性に応じたさまざまな手法があります。

また、行政の要請に応じて地域コミュニティの建設や、緑地整備といった地域貢献策に使われた場合、これも土地活用法の一例です。

条件別土地活用アイデア

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土地活用を検討する際には、条件別にさまざまな切り口があります。
ここからは、土地活用アイデアの具体例を土地の特性別に分けて紹介していきます。

土地は、所有しているだけでは固定資産税が発生するだけの、負の資産になってしまいますから、相続後はなるべく早く活用して収益が得られる状態にできるように考えましょう。

収益性重視で選ぶ

収益性を重視した土地活用法としては、マンション経営やコンビニ、ホテルなど店舗型の物件建設が挙げられます。
もちろん、リスクもつきものなので、事前によく調べてから取り組みましょう。

 

マンション経営

マンションは通常、アパートより戸数が多い大型建築ですから、そのぶん家賃収入も多く見込めます。

より高い収益を求めるなら、ウィークリーマンション、マンスリーマンションはいかがでしょうか。
これらの短期契約型マンションは、家賃に水道光熱費やインターネット料金などが含まれていたり、テレビ、エアコンなどが標準装備されていたりする物件がほとんどです。
したがって、通常の賃貸マンションより家賃を高く設定することが可能で、高い収益性が見込めます。

近年はウィークリーマンションなどに住んで、身軽なライフスタイルを楽しむ人も増えており、時流に乗れば安定しそうな土地活用法です。
しかし、マンション建設ともなれば、初期投資額や毎月の住宅ローンの返済額は多額なうえ、空室リスクも想定する必要があるので、相当な資金的余裕が必要な土地活用法といえます。

 

コンビニ・店舗経営

立地条件が適していれば、コンビニや店舗の経営もよいかもしれません。
ただし、経営に関する知識やコンビニ本部との折衝、従業員の手配など、コンビニとしてやっていくのは別の苦労が要ります。
コンビニや店舗の収益は立地条件に大きく左右されるので、駅近、人通りが多いなど、集客性のある環境かどうか見極めなくてはなりません。

 

ホテル経営

これも立地条件次第ではありますが、駅や空港の近く、観光地などに土地を所有している場合は、ビジネスホテルの経営もよいでしょう。

最近はインバウンド需要も復活しており、ニーズに合致すれば相当な客数と客単価が見込めそうです。
ただし、ホテル建設では多額の資金が必要であり、黒字化できないからといって事業撤退も容易ではありません。

そもそも、ホテルの運営には専門的なノウハウが求められるので、未経験者が気軽に始められるビジネスではありません。
ホテル事業者に土地や建物を貸し出し、土地所有者は地代や建物の賃貸料を得るというかたちが一般的でしょう。

 

高齢者施設などの経営

いわゆる高齢者施設には、特別養護老人ホーム(特養)や有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)、グループホームなど、さまざまな形態があります。
地主は、老人ホームの施設運営業者が希望する施設を建設し、一括借り上げの経営方式で運営するのが一般的です。

高齢者人口が増加している現在、どこの街でも需要が見込め、空き室リスクもなく長期的に安定的な収入が得られます。
一方、初期費用が高額で建物の転用が難しいのがデメリットです。

低予算重視で選ぶ

ここまでは高収益を狙った土地活用法を紹介してきましたが、いずれも多額の初期投資が必要となるのがネックです。
それでは、低予算で始められる土地活用法にはどんなものがあるでしょうか。
ここからは、なるべく手持ち資金が減らずに済む方法を4つご紹介します。

 

土地貸し

初期費用をかけずに収益化するには土地をそのまま貸すという方法があります。
どんな建物を建てるか、どんな風に活用するかは借主次第、環境次第であり、管理の手間もかかりませんが、借主が建物を建てて登記した土地には借地借家法が適用されます。

これにより、正当な事由がないと最長30年間以上、土地を返してもらえなくなるので、期間を定めた定期借地契約とするのを忘れずに。

 

土地信託

土地信託とは、土地を信託会社や信託銀行に預けて運用を任せ、出た利益から配当金を受け取るシステムです。
信託会社に信託報酬を払う必要がある点や、どの土地でもできる方法ではないといった点がデメリットです。

 

等価交換

土地活用における等価交換とは、オーナーが土地を提供して、事業者が建物を建てたら、両者に土地と建物を分配することです。
オーナー(地主)は完成した建物や元の土地のうち、提供した土地に見合う分を持ち分として取得できます。

等価交換には譲渡税の優遇措置があるため節税対策になる、ノーリスクで収益物件の権利を取得することができる、などのメリットがあります。

 

土地売却

所有する土地を一番早く収益化する道は、そのまま売却してしまうことです。
まとまった土地の売却益が得られるし、固定資産税を支払う義務からも解放されます。

ただし、売却時には仲介手数料や登記費用などの諸経費が必要で、売却益には税率が高いことで知られる譲渡所得税がかかるのが難点でしょうか。

広い土地があるなら

次に、土地の面積に着目した活用法をご紹介していきます。
まずは、広い土地に適した活用アイデアを7つ厳選しました。

 

月極駐車場経営

初期費用をかけずに収益を狙いたいなら、月極駐車場はうってつけです。
広い土地をお持ちで、多くの契約者を確保できれば毎月安定した収益が見込めます。

周辺に競合となる駐車場がいないこと、都市部の住宅地など駐車場が少ないエリアであること、法人契約者がいそうな土地柄など、適地の条件に見合えば検討の価値ありです。
また、駐車場経営なら土地を次の用途に転用する際もスムーズです。

 

関連記事:駐車場の経営とは?利点欠点や成功させるためのコツを紹介

 

トランクルーム経営

100坪以上の土地があるのなら、自宅や倉庫に入りきらない荷物などを保管するトランクルーム経営はいかがでしょう。
コンテナと呼ばれる建物を建築し、収納スペースとして貸出し利用者から利用料を得るビジネスです。
コンテナの設置など簡単な作業が終われば始めることができ、初期費用も安く管理の手間もたいしてかかりません。

ある程度の広さの土地が必要ですが、駅から離れていようが変形地であろうが、影響を受けないのが利点です。
ただし、収入となる賃料が安いため、収益性はあまり期待できません。

 

貸し農地

郊外であれば、農地として土地を貸し出すのもアリです。
若いファミリー層には日曜菜園などの人気があるので、区画を区切って貸し出せば需要があるかもしれません。
もちろん、農家を始めたい方が近くにいれば本格農地としての需要もあるでしょう。

貸し農地は、土地の地目(不動産登記法で定められた土地の種類)が「田」や「畑」といった地目のため、農地以外の活用方法がなく、困っている方に向いています。
ただし、農地の貸出料はそれほど高くないので、収益性の面からは物足りないかもしれません。

 

倉庫経営

幹線道路沿いなど大きな通りに面した土地や、インターチェンジ付近の場所に80坪以上の用地を確保できるなら、倉庫業もおすすめです。
物流拠点となる倉庫業は安定した需要が見込まれる半面、2024年問題による荷動き停滞の影響も読み切れない部分があります。

トランクルームの商業版といった業態ですが、借主が不特定多数のトランクルームと異なり、倉庫業の借主は1事業者でその意味では安心感があるでしょう。

 

医療施設経営

医療施設は法律で20床以上の病院と、19床以下の診療所に分かれており、新築前に医療法人等と賃借契約を結んで、その要望に沿った建物を作るケースが一般的です。

相手が病院・診療所のため、通常の貸しテナント料より高額で、長期的に高収益が期待できる半面、事業者探しや転用が難しいといったデメリットもあります。
メリットとしては、固定資産税・都市計画税や相続税の節税効果が期待できます。

 

商業施設経営

田舎に広大な土地をお持ちなら、大型商業施設をつくって大々的な集客を展開し、莫大な収益を狙ってみませんか。
大型商業施設を運営するデベロッパーと提携して始める極めて大規模な土地活用法です。

土地を貸し付ける場合、施設の建設費用はデベロッパー負担となり、借地料が土地オーナーの収入となります。
リースバック方式での土地活用の場合は、デベロッパーの資金で施設を建設、建物を含む賃料から借入金の返済をする形をとるので、黒字が出るのは返済終了後です。

 

ロードサイドビジネス経営

幹線道路沿いに展開するファミリーレストラン、ドラッグストア、シューズショップ、コンビニなどの大型店舗がロードサイドビジネスの代表格です。
事業用定期借地権を設定して土地を賃貸する方法や、土地所有者が建築した建物を事業運営者に一括貸与する方式があります。

テナントが建設協力金を土地所有者に融資して建設資金を調達するやり方が一般的です。

 

太陽光発電用地

太陽光発電は、ソーラーパネルを更地に敷き詰めて発電した電気を電力会社に買い取ってもらい利益を得る再生可能エネルギー事業です。

集客や空き室の心配のない、田舎の土地で人気の土地活用法ですが、単位収益率が低い事業なので、100坪以上の土地があるのが理想的です。
一定の収益が見込めますが、初期費用が高額で破損リスクへの備えも必要なうえ、売電価格は年々下がっているので、事業としての旨みはピークを過ぎているかもしれません。

 

キャンプ場経営

田舎の河原や丘陵地などに広い土地があるなら、キャンプ場に転用するのも一手かもしれません。
昨今、キャンプ場やグランピング施設も人気になってきており、一人キャンプ用に区画が敷かれた所や、キャンピングカー専用の施設など個性を競うようになってきています。

こうした人気に目をつけた投資家のあいだで、キャンプ場向けに土地を購入する動きも広まっているようです。
それでも、キャンプ場として開業するには電気や水道開設などの初期投資が必要だし、ごみの不法投棄や土砂災害などのリスクも対策しておきたいところです。

狭い土地(20坪程度)を活かすなら

たとえ、狭小地であっても工夫次第で収益化できるのが土地活用術です。
おすすめの活用アイデアを10個紹介していきます。
概ね20坪程度の土地活用事例ですが、なかには自販機設置のように、車1台ほどのスペースがあれば始められるものも含まれています。

 

アパート経営

アパートはマンションほど大規模な敷地は必要とせず、入居者が確保できれば安定した家賃収入が見込めます

2階建てなら、1戸25平米として50平米、共用部分を含めて100平米未満で4戸程度のアパートを建てることもできます。

必要な初期費用は、アパートを建築するための資金、ランニングコストとしては管理会社への支払いと大規模修繕工事のための積立てなどです。

 

戸建て賃貸

狭い土地では、戸建ての賃貸物件を建築して貸し出す土地活用方法がおすすめです。
アパートやマンションなどの建築が難しい土地でも、20坪ほどの広さがあれば戸建を建てることができます。

戸建賃貸経営は狭い土地や形状の悪い土地にも向いています。
1物件1世帯の貸し出しとなりますが、ファミリー世帯が借りることが多いため、一度借り手がつけば、長期間借りた状態となり、これが転出後も次の借り手が現れやすいです。
このため、中長期的に賃料収入が見込まれる土地活用法だといえます。

 

シェアハウス経営

すでにある戸建て住宅を改造して、あるいは専用の戸建て住宅を建設してシェアハウスを作り、貸し出す方法もあります。
学生が多く住むエリアなどで需要が見込めます。

 

ゲストハウス経営

ゲストハウスとは、相部屋(ドミトリー)を基本とする低価格の宿泊施設です。
インバウンド旅行者のなかでもバックパッカーが利用することが多いです。

多くは共用のリビング・ラウンジが用意されており、宿泊者同士のコミュニケーションを重視した施設になっています。
インバウンド需要が活発化している今、安価で宿泊できるゲストハウスの需要もますます増えていくかもしれません。

 

自販機置き場

車1台程度の非常に狭い土地であれば、自動販売機を1~3台設置してみるのはどうでしょう。
自販機は無償レンタル、管理費不要、土地所有者は電気代を負担すればよいだけなので、最も手軽に始められる土地活用法といえます。

立地やメーカーによって収益には差が出ますが、遊ばせておく土地が少しでもあったら、こういう方法で収益化を考えるのもよいでしょう。

 

トランクルーム経営

個人向けの貸し出し倉庫であるトランクルームは狭い土地でも開業可能です。
1~3㎡程度の部屋に分けて仕切りを設け、部屋ごとに月極で貸し出すパターンが一般的です。

首都圏では、さまざまな広さのトランクルームが建設されているほか、商業ビルのワンフロアがトランクルームになっているところもあります。

 

個人や企業への貸地

立地によって需要があればですが、個人や企業に土地を貸して利益を得る方法もあります、

特に整備の必要はなく、土地をそのまま貸すだけのスタイルなので、初期費用や手間も不要です。
期間終了後に確実に土地が返ってくる定期借地契約にして、次の活用法がみつかるまでのつなぎとしたい方に向いています。

 

コインランドリー経営

コインランドリーは住宅地や都市部などの狭い土地でも十分経営でき、それなりの収益が見込める事業です。
設備投資にある程度まとまった資金が要ります。

 

コインパーキング経営

コインパーキングは、駐車時間に応じた料金を支払って利用する時間貸し駐車場のことで、駅や繁華街、商業施設の近くなど車の出入りが多い場所でよく見かけます。

スポット利用が多いため、ターム契約の月極駐車場より収入は安定しないぶん、稼働率が上がれば儲けが大きく出ることも珍しくありません。
一方、月極駐車場より初期費用はかかり、舗装やフェンス、料金精算機やロック板などの土地整備費や設備代が必要になります。

コインパーキングの経営は、駐車場の運営・管理会社に土地を貸し出して賃料を得る「一括借り上げ方式」というシンプルな方法と管理だけを委託する方式が一般的です。
一括借り上げ方式は、毎月決まった収入が得られるうえ、設備や運営管理費も負担してもらえるので、土地オーナーとしては楽ですが、収入が上振れしても収入にはなりません。

逆に、管理委託方式であれば、毎月一定の管理料が必要ですが、収入が増えたぶんは実入りとできます。
ただし、駐車能の空きスペースが増え収入が減っても、管理料は支払いつづけなくてはならず、経営方式によるメリット・デメリットは半々といったところです。

 

関連記事:コインパーキング経営のすべてを集約!失敗しない始め方を徹底解説

変形地の土地活用プラン

三角形や台形、五角形の土地、旗竿地、細長い土地、段差や傾斜がある土地などを総称して変形地と呼び、土地活用上、難易度が高い土地とされます。

土地の価格が安く、それに比例して固定資産税や土地計画税などが安いのが主なメリット、デットスペースなど土地活用の効率が悪く、活用方法が限られる点がデメリットです。

それぞれの土地に見合った活用法があるので、専門家と相談を要する物件といえます。

 

カーシェアスペース

カーシェアとは、特定の車を共有して使用する会員制カーレンタルサービスです。
通常のレンタカーより、日常的で身近なサービスとして市場規模は拡大しています。
変形地でも狭小地など、ちょっとした土地で副収入を得たいと考えている方、初期費用をかけずに所有土地を収益化したい方に向いています。
住宅街や住宅街に近いエリアに開業することが条件です。

 

駐輪場経営

変形地なら、駐車場ならぬ駐輪場設置を検討してみましょう。
前面通りが狭く車が入れない、間口が狭い土地でも駐輪場経営なら始めることができます。

5坪ほどの土地があれば、自転車15台を置くことが可能です。
駅の周辺や繁華街では、駐輪スペースが足りていない場所も多くあり、大勢の利用者が期待できます。

そのほか、変形地の土地活用アイデアとしては、移動式販売車の設置スペースやテラスハウス(長屋)経営などがあります。

土地活用で失敗しないためのコツ

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土地活用で失敗しないためにはいくつかのポイントがあります。
ここで重要なものを取り上げてみます。

土地の条件に合った活用法を探す

土地活用は所有する土地の周辺に、どのような潜在ニーズがあるかを探ることから始まります。
商業施設が多いのであれば「コインパーキングの需要があるに違いない」と判断したり、郊外のベットタウンなら、マンション経営を考えてみたり、などです。

また、田舎と都市部で最適な土地活用の方法が違います。
一般的に、収益化が容易なのは都市部にある土地で、田舎の土地は造成や手続きに手間がかかりがちで、土地柄に精通した専門家のアドバイスを必要とすることが多いです。

おすすめの土地活用としては、都市部はアパート、マンション、コインパーキングの経営、田舎は駐車場経営や倉庫、太陽光発電や事業用定期借地などが挙げられます。

ニーズと将来性を見極める

土地活用のアイデアのなかでもユニークなものほど、ニーズや将来性を見極めることが大切です。

メディアで取り上げる事業が、どこまで実態をともなっているのか、立地に合った活用方法かなされているか検討・検証してみましょう。

土地の建設規制や用途制限等を確認する

土地活用は、さまざまな法律や規制の確認を迫られる作業です。
まず、所有している土地の用途地域を調べておかねばなりません。
土地の場所によって、建築できる建物の大きさが決められているからです。

たとえば、都市計画区域内では建築基準法により土地の利用が制限されているので、用途地域を確認し、その地域に建築できない建物を把握する必要があります。
土地の使い道が定められている用途地域や建ぺい率・容積率を調べるのは難しくありません。

コストと収益性のバランスをみる

土地活用は収益とコストのバランスを考えて選択しないと、失敗に終わります。
初期費用だけでなく、水道光熱費、機器のリース代、メンテナンス費用、固定資産税や都市計画税、ランニングコストも含めしっかりと資金計画を立てるようにしましょう。
経費が収益を上回ってしまいそうなら、ビジネスは成り立ちません。

さまざまな土地活用法プランを比較検討する

土地活用を考えるとき、最初から「これしかない」と決めてかかるのはよくありません。
何十種類もある土地活用法のなかから、自分の土地にベストな方法をチョイスするのは難しいはずで、企業に相談すると、その企業の得意分野に誘導されてしまうおそれもあります。

納得のゆく決断をするには、できるだけ多くの企業の提案を聞いて、比較してから選ぶことです。
その意味で土地活用に即断は禁物です。
活用プランを比較して、必要な初期投資やランニングコスト、収益性の違い、メリットやデメリットをじっくり検討してみることをおすすめします。

節税効果を確認しておく

土地は所有しているだけで固定資産税がかかるので、貸地にしたり、農地にしたり、建物を建てたりして評価額を下げよう、というのも土地活用の動機の一つになっています。

また、土地の相続税の節税対策としても、アパートやマンションを建設するなどの土地活用はよく行われています。

自分に合った経営方法を選ぶ

土地活用では、オーナー自らが管理する方法や、管理会社に委託する方法、土地を貸すだけの一括借り上げ方式のどの方法で行くか選ばなくてはなりません。

稼働率や建物の寿命、入居率は、管理状態に大きく左右されますから、管理という業務を軽視することはできません。
特に、屋上や外壁の定期的な防水装置は建物を長持ちさせるうえで、非常に重要な作業です。

ただ、建物のオーナーが他に仕事を持っていると、土地活用にさける時間も限られるので、専門業者の力を借りた経営方法を選んだほうがよいでしょう。

リスク対策と出口戦略も持っておく

土地と建物を一括して一社に賃貸する場合には、テナントの信用力と対象地での事業がうまくいくかに収益の成否がかかってきます。

信用のおけるテナントでも、撤退することもあるので、そうなったら建物の資金調達分はどう負担するのか、事業計画の時点で明確にしておきましょう。
必要な損害保険はきちんと付保しておくとよいです。

事業がうまくいかなったときは、投資事業をどのように終了させるかが問題になります。
売却、撤去、転用などいくつかの方法がありますが、ニッチなニーズを狙ったものは売却・転用が難しいので、事前のマーケティング調査が重要です。

迷ったらプロに相談を

土地活用の方法で迷ったら、その道のプロに相談し、意見やアイデアもらうのも一手です。

自分の土地に合った活用法はどれなのか、不動産業界に従事していない方が判断するのはそもそも難事です。
そうした場合は、その土地の不動産会社を訪ね、相談するのも一つの方法です。
土地収益化の道は、アパートやマンションの経営だけではありません。
その土地に向いている活用法をアドバイスできるのも、地元業者の強みです。

無数にある土地活用アイデアの中からどう選ぶ

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土地活用の手段は非常に多く、それぞれにかかる費用や見込める収益、適性のある土地柄が違い、メリット・デメリットも異なります。
土地の条件や周辺のニーズに合った活用法を見つけ、無理のない資金計画、保守的な見通しをもって臨むことが成功の秘訣です。

ユアーズ・コーポレーションでは、お客様が所有する土地の最適な活用法を見出し、最適なソリューションをご提案いたします。
土地活用をご検討であれば、ぜひユアーズ・コーポレーションにご相談ください。

    
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駐車場経営のトラブルは多い!よくある事例と解決策を解説

    

手軽に始められる駐車場経営ですが、レイアウトに起因する接触事故や利用する人のモラルが低いがゆえの、さまざまなトラブルが起こることも珍しくありません。
これらを放っておくと、経営に大きな影響が出てしまいます。
そうならないためにも、駐車場特有の問題点や対処法を理解しておくことは、スムーズな経営のために不可欠です。

トラブル事例を集めた本記事を読んで、揉め事の発生を防ぎ、トラブルに冷静に対応しましょう。

駐車場経営で起こりがちなトラブルとは

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駐車場経営で起こりやすいトラブルとはどんなものがあるでしょうか?
大きく分けると次の4種類に集約されます。

 

駐車場経営で起こりがちなトラブル

  • 料金に関するトラブル
  • 利用者に関するトラブル
  • 近隣住民とのトラブル
  • その他のトラブル

それぞれ、代表的な個別事例を挙げてみましょう。

 

料金に関するトラブル 利用者に関するトラブル 近隣住民とのトラブル その他のトラブル
料金の未払い 駐車場内の事故 駐車場内の騒音 不正利用
料金表示への苦情 歩行者との事故 照明によるトラブル ごみの不法投棄
誤精算トラブル 機器の故障
犯罪に巻き込まれる

 

これらが、実際に駐車場でよく起こるトラブルです。

月極駐車場や個人でコインパーキング駐車場を経営する場合は、こうしたトラブルに目を光らせ運営・管理業務を行う必要があります。
コインパーキング会社と管理委託契約や一括借上げ契約を結んでいる場合は、トラブルはすべてコインパーキング業者の対応案件です。

トラブルが頻発するような駐車場には悪評が広まり、利用者に敬遠されがちなので、一刻も早く対策を講じる必要があります。
開設直後から、かような数々のトラブルにさらされるのが駐車場経営なわけで、気を抜けない商売というのがお分かりいただけるかと思います。

トラブルはなぜ発生するのか

これらのトラブルはなぜ発生するのでしょうか。
背景を探ると、そこには、周辺環境のリサーチ不足、利用者への情報不行き届き、入出庫時トラブルの不対策、管理不徹底といった原因が潜んでいることが多いようです。

これらのポイントをしっかりと押さえ、トラブルを未然に防ぐことができれば、駐車場経営はスムーズに運ぶことでしょう。

ここからは、上の表に挙げた中で、主なトラブル事例を5つ取り上げ要因と解決策を挙げていきます。

 

関連記事:コインパーキング経営にまつわるトラブルの対処法を解説

①料金未払いによるトラブル

駐車場経営のトラブルの中でも多いのが、この料金系のトラブルです。
料金の未払いは、月極駐車場で特に多く、その理由はコインパーキングのようなロック板もなく、料金を払わなくても利用できてしまうからだといわれています。

支払期日までに賃料を支払わない、滞納を続ける、口座引落しができない、正規の料金を支払わない、などが主な行為類型です。

利用者、運営者と日中の連絡がつかないと解決に時間がかかります。
一方的な契約解除もできないため、料金未払いトラブルを嫌って、不動産業者に管理業務を委託するケースも多いようです。

 

主な要因

料金未払いの要因にはまず、料金ルールが周知されていないことが挙げられます。
支払期日や料金設定は分かりやすくしましょう。
これが原因で払い忘れや残高不足で引き落とせない事態になりやすいからです。

中には、最初から支払わないつもりで契約してくる悪質な客も存在するので要注意です。
フラップ板やゲートを破壊して料金を踏み倒すといったコインパーキングの未払い事案は、管理不足が原因です。

 

解決策

支払い期日を守らせるには、料金設定を極力分かりやすいものに変えたり、前払い制度やまとめ払い優遇制度を導入したりしてみましょう。

悪質な客との契約回避には、保証人を立てて契約するのも一案です。
機器を破壊して無理やり入出庫するような粗暴犯には、防犯カメラ等を設置して見守りを強化するとともに、警察への通報システムを設けることも必要です。
定期的に清掃して場内を清潔に保つことも、きちんと管理が行われていることをアピールすることになります。

②事故によるトラブル

狭い駐車場内で車両が行き来すれば、車両同士の接触事故も発生しがちです。
駐車場内の事故は、利用者同士の事故であっても、駐車場オーナーの管理不行き届きが問われることもあるので、看過できません。

駐車場内で起こりやすい事故は「車同士の接触事故」「車と人との接触事故」「機材や壁、フェンスにぶつける物損事故」の3つです。

機材や設備の破損がひどいと修理に時間がかかり、その間営業ができずに、収益に影響が出るおそれもあります。
重大な人身事故、車両事故が起きた場合も、オーナーの民事責任が問われるので、そうならないよう、事前にできるだけの手を打っておきたいところです。

 

主な要因

事故が起きない駐車場、起きにくい駐車場、起こりやすい駐車場が存在する限り、車両事故の原因は、駐車場の形状や配置にあると考えられます。

駐車スペースが狭く停めづらい形状の駐車場では、車同士の接触機会が増え、見通しの悪い配置をしていると、入出庫時に車同士がぶつかるおそれが高まります。

 

解決策

本当は最初から事故が起きないレイアウトにするのがベストですが、事故が起きた際には場内のレイアウト変更を検討しましょう。

もし、同じポイントで事故が多発するなら、駐車スペースや機材の配置が原因の可能性が高いと言えます。
実際に自分で駐車してみて、レイアウトを再考するとよいでしょう。
近隣の駐車場も参考になるはずです。

防犯カメラの設置は事故の実態を確認するために必須です。
適切に管理し、見守りやメンテナンスを強化しましょう。

それでも、事故は防ぎきれないものなので、「場内の事故に関して責任は負いません」と看板や貼り紙で掲示するのもよいかもしれません。

③近隣との騒音トラブル

近隣とのトラブルで多いのは、騒音と照明に関するものです。
特に、騒音問題は駐車場開設反対運動に発展するケースもままあり、開業前に対策を打っておいたほうがよいでしょう。

駐車場は24時間稼働が基本なので、利用者が深夜・早朝に車を出し入れしてもおかしくなく、管理を怠っていると、近隣住民から苦情がくることもしばしばです。
確かに、昼夜問わずエンジン音や話し声が聞こえてくるようでは、周辺住民にストレスを感じるな、というほうが無理な話です。

借主が決まっている月極駐車場よりも、不特定多数が利用するコインパーキングのほうが、こうしたトラブルが起きやすいと言えます。

 

主な要因

騒音問題の原因は多くの場合、管理不足です。
管理がされていないことがわかると、質の良くない利用客が集まる傾向があります。
若者のたまり場になったり、ごみを不法投棄されたり、といったトラブルも起きやすくなります。

また、周辺環境のリサーチをおろそかにして、近隣への挨拶のないまま開業してしまうと、顔の見えないオーナーに対して近隣住民の風当たりも強くなりがちです。
特に、閑静な住宅地にコインパーキングを開設すると、需要もなく稼働率が低いところへ、近隣住民とのトラブルが頻発するという二重苦に見舞われます。

駐車場開設の際には、よく土地柄をリサーチして、住民トラブルが予想される場所では開業を強行しないほうがよいでしょう。

 

解決策

騒音問題を未然に防ぐには、防犯カメラの設置や定期的な見回りにより管理体制を整えることが不可欠です。
近隣住民の要請にいつでも対応できるよう、コインパーキングには24時間365日対応するコールセンターの設置が必要不可欠です。

コインパーキング経営は騒音問題と分離できない事業です。
月極駐車場の場合も、夜間に入出庫する契約者があれば無関係とは言えません。
騒音を100%防ぐことはできませんが、きちんと管理していることを知ってもらえれば、近隣からの苦情も和らぐはず。
とにかく、「このオーナーとなら話し合える、善後策を講じてくれそう」という信頼関係を築くことが大切です。

④不正駐車によるトラブル

不正駐車(不正利用)も駐車場トラブルで上位にくることが多いです。
なかには駐車場経営が立ち行かなくなるなど、深刻な被害も報告されています。
料金未払い同様、こちらも、月極駐車場でより多くの事例が発生しているもようです。
具体的には、次のようなトラブルが多く発生しています。

 

駐車場不正利用の例

  • 契約していない人による無断駐車
  • 契約者が不在の間に目を盗んで駐車
  • スペースからはみ出した駐車
  • 一時利用の駐車場と勘違いして駐車する

月極駐車場では、誰も見ていない、出入りも自由とあってか、車以外の物が置かれていることもあるようです。
長期間駐車したまま車両を放置されたら、裁判手続きを経てオーナーの負担で強制撤去せざるをえません。
これらの行為は、駐車場経営の利益が直接損なわれることはもちろん、利用者にも迷惑となり、不信感を招いたり、クレームにつながったりします。

 

主な要因

不正駐車トラブルも管理不足を背景に発生することが多いです。
特に、月極駐車場の場合は、コインパーキングより設備が簡素で人の出入りも少なく、時間も決まっており、監視の目が届きにくいので、不正利用の温床となりがちです。

 

解決策

放置車両は、見つけた段階で警察に相談しても事件性がない限り、警察は関与しないので不正利用や放置車両の特定はオーナーがやることになります。
まさに踏んだり蹴ったりです。

このような駐車場の不正利用防止には、定期的な見回りや防犯カメラの設置が有効とされています。
不正利用は、管理者の目が行き届かない場所で発生します。
定期的な見回りが行われている駐車場とわかれば、不正利用摘発のリスクが高まるので、大きな損失にはつながらないはずです。

防犯カメラの設置を知らせるだけでも抑止力になります。
フェイクでもよいので、安い商品を探してみましょう。
もちろん、本物のカメラであれば、不正利用の現場を映像で保存して有力な証拠とすることができます。

 

関連記事:【コインパーキング】不正駐車への対策方法

⑤ごみの投棄によるトラブル

ごみの不法投棄もよく聞かれる駐車場トラブルです。

駐車場が不法投棄に合いやすいのは、年中無休、24時間営業で出入り自由な場所だからです。
夜間こっそりやってきて、監視カメラに注意しながら家庭ごみを捨てていく不心得者があとを絶ちません。
捨てられるごみには空き缶やペットボトル、ペットの排泄物などのほか、使わなくなった家具や寝具などの大型ごみが投棄されるケースもあります。

ごみが散乱し、清潔感のない駐車場は利用者から敬遠され、近隣住民からも苦情がくるし、粗大ごみともなれば処分代とてバカになりません。
なんとか、ごみを捨てられないように対策を凝らすしかないでしょう。

 

主な要因

ごみの不法投棄の原因は管理不足が一番の原因です。
ごみが片づけられず、放置されていると、「ここに捨てればよいのか」と、次から次へと不法投棄が行われ、本当にごみ駐車場になってしまいます。

見た目も不衛生で、カラスに袋をつつかれて生ごみが散乱していたら目も当てられません。

 

解決策

定期的な巡回と清掃は、駐車場を守るために必須です。

「ごみの不法投棄禁止!」「ペットの排出物は持ち帰ってください!」などの張り紙や看板も設置してはどうでしょう。
また、防犯カメラをわざと目立つように設置したうえ、人通りが少ない夜間も駐車場内を明るく照らすようにすると、不法投棄者は近づきにくくなります。

土地オーナー自身が管理をしている場合、こまめな清掃や設備設置は自分でやる必要があります。
管理を駐車場運営会社に委託する場合も、責任をもってきちんと清掃をしてくれているか確認しましょう。

トラブルを未然に防ぐポイント

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ここまで代表的な駐車場トラブルの対処法について解説してきました。
トラブルが発生したら、適切に対処することが大切ですが、それだとどうしても対処療法になりますし、経営へのダメージは発生してしまいます。

駐車場経営の特質上、トラブルの完全防止は難しいでしょうが、それでもできる限りトラブルを未然に防ぐよう準備しておきたいものです。
そしてもし、トラブルが起こってしまった際にも、被害を最小限にとどめるよう考えておくとよいでしょう。

以下の5つのポイントを押さえておけば、トラブルの未然防止に役立ちます。
本編で触れてきたものもありますが、ここでもう一度整理してみます。

 

駐車場トラブル未然防止のポイント

  • 管理業者に委託するなら経験重視で
  • 料金未払い相手には契約時に保証人を求める
  • 思い切って一括前払い制を導入する
  • 事故が起こりにくいレイアウトにこだわる
  • 駐車場に責任がないことを規約に明記しておく

もし、駐車場の管理・運営を専門業者に任そうというのなら、経験を積んだ信頼のおける管理業者を選ぶことをおすすめします。

5つの代表例には挙げませんでしたが、土地オーナーと管理会社とのあいだでも、管理や賃料の扱いを巡るトラブルというのはよくあります。
とくに、管理会社の運営がずさんで、近隣から直接オーナーに苦情が来たり、管理会社の甘い収益見通しのせいで、いきなり賃料値下げを要求されたり、といった話が多いです。

駐車場運営のノウハウやデータが豊富にあり、しっかりとしたマーケティングに基づく賃料を提示する会社は、賃料値下げという由々しき事態を回避する努力をしてくれます。
こういう会社であれば、安心して任せられると判断してよいでしょう。

 

関連記事:コインパーキングに防犯カメラを設置する理由と必要な機能とは?

トラブル回避なら管理会社に委託するのが良策

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数々の駐車場運営に関するトラブルは、個人経営ではなかなか対処が難しいのではないでしょうか。
不正利用やごみ投棄を監視するために、巡回に行ったり掃除をしたり、騒音トラブルで近隣との話し合いに応じたり、場内事故の際には警察に出向いたりする必要もあります。
監視カメラなどの対策グッズも個人で手配することになります。

トラブルが起きた、あるいは発見した際には、殺気だった関係者と渡り合わなくてはならないかもしれません。
冷静でかつ気が強く、腕力にもある程度自信がなければ務まらないでしょう。

そんな面倒や危険は嫌だ、というなら、管理業務を信頼できる業者に委託するしかありません。
契約書をよく読んで、トラブルが発生したら速やかに、かつ真摯に対応してくれる業者かどうかを確認しましょう。
口コミも案外役に立ちますよ。

駐車場経営トラブルへの対処法を身につけよう

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駐車場経営は開業直後から、料金トラブルや不正利用、機材不良、事故、近隣住民とのイザコザといったさまざまなリスクを抱えています。
土地活用法として、月極あるいはコインパーキングの経営を思いついても、トラブル発生をおそれて諦めてしまう人も結構います。

適切な対応がとれれば、問題を大きくせずに解決することは可能です。
それにはまず、駐車場経営におけるトラブルの実例を知っておくことです。
この記事で紹介した対処法を読めば、もめごとに強くなり、トラブルに冷静に対応するための手助けになるはずです。

ユアーズ・コーポレーションでは、あなたの土地に最適な駐車場プランを提案しますのでお気軽にご相談ください。

    
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コインパーキングのメリット・デメリットを種類別に解説

    

街中で何気なく目にするコインパーキング。
目的や周辺環境などによって、いくつか種類があるのをご存じでしょうか?

本記事では、そのコインパーキングの種類ごとに、仕組みや特性を解説します。
駐車場経営は、その場所にもっとも適したスタイルを選択することが成功への第一歩です。
相続土地の有効活用策として、コインパーキングの委託経営をご検討中の方は、ぜひご一読ください。

コインパーキングの種類

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コインパーキングには現在、以下の4種類の機器が使われています。

 

コインパーキングの機器別種類

  • ロック(フラップ)式コインパーキング
  • ゲート式コインパーキング
  • チケット(前払い)式コインパーキング<
  • フラップレス(ロックレス)式コインパーキング

それぞれ特徴が異なるので、どの機器が使われるのかは、立地や広さ、設置環境によって変わってきます。

では、一つずつ見ていきましょう。

ロック(フラップ)式コインパーキング

今のコインパーキングの、主流を占めるのがこのロック式です。
20台未満の、比較的小規模のコインパーキングで多く採用されています。

車が停まったと機械が判断すると、ロック板が上昇し、駐車料金を精算機で支払うとロック板が下降して、車が出庫できる仕組みです。
ロック板が下降したら速やかに出庫しないと、ロック板がすぐに上昇してしまうので注意が必要です。

ロック式はさらに、「ロック板」「昇降式ロック板」「前置き式ロック板」「ロックレス」の4種類に分かれています。

 

ロック式のメリット・デメリット

ロック式のメリットは、乗り逃げ防止効果が高いことです。
料金を払わないと車をパーキングから出すことができません。

デメリットはロック板が上昇したことに利用者が気づかずに、無理やり出庫しようとしてロック板が破損する事故がたびたび起きてしまうことです。
これとは別に、ロック板に不具合が発生した場合も、修理が終わるまで利用者は車を出庫することができません。

ゲート式コインパーキング

ゲート式は、駐車場の入出口に設置されたゲートが特徴的です。
駐車時には入庫時間が打刻された駐車券が発行され、退場時にその駐車券で料金を清算すると駐車バーが上昇し、パーキングから出られます。
入り口に空車表示されていれば、いつでも入庫できるので不特定多数の利用が一般的です。

ゲート式は、公共施設、大型公園や総合病院、郊外型店舗の駐車場など、広い敷地にたくさん駐車できる駐車場で採用されています。
コインパーキングと定期利用者用の月極駐車場を併用しているパターンもよく見かけます。

 

ゲート式のメリット・デメリット

ゲート式のメリットは入出庫管理が容易なこと、大規模な駐車場に適したシステムであることです。
デメリットは、入出庫付近にほぼすべての駐車場機器が集中しているため、駐車数が増えてくると入口付近が混雑してしまうことでしょうか。

チケット(前払い)式コインパーキング

後払い式の通常のコインパーキングとは逆に、チケット式は入庫時に料金を支払って利用する方式です。
入庫後、利用予定時間分の駐車チケットを買って、そのチケットをダッシュボードの外から見えるところに掲示すれば、駐車完了の目印となります。

街中では「前払い駐車場 2時間まで200円 24時間まで400円」などと書かれた看板をよく見かけますね。

 

チケット(前払い)式のメリット・デメリット

チケット(前払い)式のメリットは、なんといっても初期費用が安いことです。
破損や故障がつきまとうロック板がないので、修理費用なども掛かりません。
もちろん、メンテナンス費用も一般的なコインパーキングよりも安価です。

ロック板がないので、駐車が苦手な人でも停めやすく、利用料金も安くかつ前払いなので誰もが安心して利用でき、稼働率が高めに維持できるのもメリットです。

デメリットはメリットの裏返しですが、車止めとなるロック板がないことで不正駐車されやすいことです。
敷地内は常に無人なので管理人の目を盗んで入出庫されたら、なかなか不正駐車を防止するのは難しくなります。
また、料金を過少に支払う利用者や、チケット紛失などへの対応も必要です。

フラップレス(ロックレス)式コインパーキング

フラップ(ロック)レス式もロック板がないタイプです。
ロック板を苦手に感じるドライバーには使いやすい駐車場の一つといえるでしょう。

フラップレス式は、車室ごとに設置されたカメラで駐車車両を検知し、ナンバーを読み取って不正駐車を予防するシステムを採っています。
敷地内には防犯カメラも別に設置して、管理体制を強化したコインパーキングでし。

フラップレス式は、後払い駐車場なので自動車を出庫する際に、精算機に料金を支払います。

 

フラップレス式のメリット・デメリット

メリットはフラップを使用しないため、駐車場内の出入りがスムーズなことでしょう。
平置き駐車場のような感覚で利用できます。
車両と直接接触する部品がないため、ロック式と比較して車両へのダメージリスクが低いこともメリットに挙げられます。

デメリットはカメラやセンサーなどの高度な設備投資が必要で、初期費用が高くなることや、カメラがあるとはいえ、ロック板がないので不正出庫が可能である点です。

しかし、フラップレス式で実際に料金踏み倒しや不正利用を行うのは勇気が要ります。
敷地内の防犯カメラでナンバーを撮影しているので、不正利用者はすぐに特定されてしまいます。
もし、ナンバー部分を隠すとセンサーが異常信号を発し、管理会社のガードマンが駆けつける仕組みなので、そもそも入庫できないのです。
管理・防犯システムが高度に設計されているのがフラップレス式コインパーキングの特徴といえます。

コインパーキングの種類ごとの適性

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各コインパーキングのあらましは以上の通りですが、どの方式が選択されるかは、その地域の事情や利用のされ方、想定駐車台数によって変わってきます。

ここでもう一度、それぞれの方式が適したシチュエーションについてまとめてみましょう。

ロック式コインパーキングの適性

ロック式は土地面積が限られていて、出入口も一つしか作れない比較的小規模(1~20台程度)の駐車場に適しています。

ロックで車止めをするので、比較的狭いスペースであっても、一台一台の入出庫を確実に管理できます。

ゲート式コインパーキングの適性

ゲート式コインパーキングは、大規模な駐車場(20~100台以上)で効率的な管理が必要な場合に適しており、もっとも採用されています。

入口と出口を別々に設けることができ、駐車場内に車両の動線を確保して、スムーズな出入りの流れを確保したい場合に適したコインパーキングです。
長時間の滞在が少なく、短時間での大量出入りが見込まれるショッピングモールやオフィスビル、公共施設などでよく見られる方式です。

チケット式コインパーキングの適性

チケット式は、初期投資を抑えつつ適切な収益を上げたい土地活用希望者に適した方式です。
駐車規模は10~50台で、どちらかというと車両の滞在時間が長めで、定期的な駐車利用が見込まれる場合に向いています。

フラップレス式コインパーキングの適性

フラップレス式は、初期投資にお金をかけても、故障のリスクを減らし保守管理や料金処理の負担を軽減したいというオーナーに向いています。

短時間の利用が多い都市部の駐車場や、大量の車両をスムーズに動かしたい大規模な商業施設の駐車場では、入出庫に時間がかからないシステムが望まれます。
そのため、ロックを操作する必要がなく、容易に出入りできるフラップレス駐車場が選ばれたというわけです。

コインパーキングは4種それぞれに特徴と適性あり

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本記事では、街中で見かけるコインパーキングを種類別に解説しました。
現在の主流はロック式、前払い式、ゲート式、フラップレス式の4種で、よくみられるのはロック式ですが、前払い式、ゲート式、フラップレス式もそれぞれ特性・長所があります。

どの方式が採用されるかは、コインパーキング周辺の環境や、立地特性、付帯施設、駐車場に求められる広さなどによって決まります。

ユアーズ・コーポレーションでは、コインパーキング事業を平面取り活用の決定版と位置づけ、オーナー様の安定的な収益を図るため様々な取り組み方法をご提案いたします。
駐車場経営をご検討の方は、お気軽にお問い合わせください。

 

関連記事:コインパーキング経営のすべてを集約!失敗しない始め方を徹底解説

    
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駐車場経営は利回り重視!シミュレーションも紹介

    

駐車場経営は安定した収益が期待できる土地活用の一つですが、その利益を最大化するためには、利回りを意識する必要があります。

とはいえ、利回りがどのようなものか、わからないことも多いのではないでしょうか?

そこで本記事では、駐車場経営における利回りの必要性や相場、高い利回りを実現するポイントなどを、シミュレーションとともに解説します。

駐車場経営で安定した収益を実現したい方は、ぜひ参考にしてください。

駐車場経営において利回りを計算する必要性

“利回り”とは、投資した資本に対して1年間でどれだけの収益を得られるかを示す指標で、その数値が高いほど、多くの利益が期待できます。

つまり、利回りを計算すれば、駐車場経営の収益性を正しく把握し、投資判断の精度を高めることができるのです。

利回りには複数の種類がありますが、駐車場経営では、特に“表面利回り”と“実質利回り”の違いとその計算方法を理解しておきましょう。

表面利回りとは

表面利回りとは、1年間の駐車場収入を土地価格で割って求める指標であり、“グロス利回り”ともよばれます。

この数値を算出することで、その駐車場経営の収益性を大まかに把握できるようになります。

駐車場経営の表面利回りを求める式は以下の通りです。

表面利回り(%)=年間駐車場収入(満車時)÷土地価格×100

このように、表面利回りは簡単に算出できるため、駐車場用地を選定する際の初期判断に役立ちます。

駐車場経営を検討する際には、まず表面利回りを確認し、その土地が駐車場として適しているかどうかを判断するとよいでしょう。

しかし、上記の計算式からもわかるように、表面利回りには駐車場整備のための初期費用や維持費用が含まれていないため、実際のお金の流れとは異なります。

また、年間駐車場収入は満車時を想定して計算されている点にも注意が必要です。

実質利回りとは

一方、駐車場経営に必要な初期費用や維持管理費などを考慮した指標が“実質利回り”です。

“ネット利回り”ともよばれ、次の計算式で求めることができます。

実質利回り(%)=(年間駐車場収入-諸経費)÷(土地価格+初期費用)×100

固定資産税や維持管理費、設備のメンテナンス費などの諸経費を差し引いた数値のため、より現実的な収益性を把握するうえで重要な指標になります。

実質利回りの計算に含めるべき主な諸費用は以下の通りです。

実質利回りの計算に含める諸費用

初期費用  
  • 設備・工事費用(建物撤去費用、舗装工事など) 
  • 機械設置工事費(コインパーキングの場合) 
  • 不動産取得税・手付金(土地購入時) 
ランニングコスト 
  • 管理委託料 
  • 定期的な設備のメンテナンス費用 
  • 固定資産税などの税金 

特にコインパーキング経営では、料金精算機やゲートなどの機械を設置するための初期費用が必要になるため、実質利回りを基に経営判断を行うことが重要です。

またランニングコストでは、管理委託料の影響が大きいため、管理会社の選定や契約内容を慎重に検討することがポイントです。

月極とコインパーキングで変わる利益とコスト

利回りを考える際には、利回りの種類だけでなく、駐車場の種類についても理解しておく必要があります。

主な駐車場の種類は、“月極駐車場”と“コインパーキング”の2種類です。

これらは、それぞれ必要な経費や初期費用が異なるため、利回りの計算において大きな差が出てきます。

月極駐車場は個人や法人と長期間の契約を結び、月ごとに賃料を徴収する方法で、初期費用が抑えられるため、比較的少ない資金で始められます。

賃料が毎月一定であるため収益の安定性も高く、設備の維持管理費が少ないことから管理コストも抑えられるのがメリットです。

ただし、利用者が見つからないと収益が得られないリスクがあるほか、料金が固定されているため大幅な増収が期待しにくいというデメリットもあります。

一方、コインパーキングは時間制で料金を徴収する方法です。

ある程度の稼働率を維持できれば、月極駐車場よりも多くの収益を得られる可能性があります。

また、周辺の駐車場需要に応じて料金設定を柔軟に変更できるため、立地によっては高収益を狙うことも可能です。

ただし、精算機やロック板などの設備投資が必要となるため初期費用が高くなり、さらに設備のメンテナンス費用や管理委託料などのランニングコストも発生します。

それぞれの特徴を理解したうえで利回りを計算し、ご自身の資金力や土地の条件に応じてどちらの経営方式にするかを決めるようにしましょう。

駐車場経営における利回りの相場

駐車場経営において、表面利回りと実質利回りとの違いや算出方法はおわかりいただけたと思います。

しかし、計算式に当てはめて数字を出したものの、果たしてその結果が、世間の相場と比べて適切かどうか判断するのは難しいのではないでしょうか。

ここでは、それぞれの利回りの相場がどの程度なのかを解説します。

さらに、相場を理解するにあたって意識しておくべき、コインパーキングの駐車料金と駐車場の稼働率についても説明しますので、あわせてご確認ください。

実質利回りの相場

一般的に表面利回りの相場は、月極駐車場は5~15%、コインパーキングでは15~30%となっています。

この数字を見ると、利回りの高いコインパーキングのほうが月極駐車場より利回りが高く、より多くの利益が期待できるのがわかります。

しかし、先述のように表面利回りには初期投資やランニングなどの諸経費が考慮されていないため、実際の収益とは異なるという点に注意が必要です。

現実のお金の流れに近い実質利回りの相場は、月極駐車場もコインパーキングも4%前後となっています。

このことからも、より高額な初期投資が必要なコインパーキングのほうが高い利益を得られる可能性が高いと考えられます。

ここで意識すべき点は、利回りは立地や稼働率、土地価格など駐車場の地域によって変動するということです。

たとえば、地価の高い都市部では駐車場料金を高く設定できる一方で、初期投資額も大きくなるため、必ずしも利回りが高くなるとは限りません。

逆に、地方の土地価格が低いエリアでは初期投資を抑えられるため、利回りが高くなる場合もあります。

地域別の収益の相場

では、地域によって駐車場経営で得られる収益相場にどれぐらいの差があるのかを見てみましょう。

総務省統計局の「小売物価統計調査(動向編)」によると、地域ごとの月極駐車場およびコインパーキングの収益相場は以下のようになっています(2025年1月時点)。

コインパーキングの収益相場

地域  月極駐車場(1台あたり)  コインパーキング(1時間あたり) 
東京23区  692円  27,139円 
札幌  407円  12,433円 
名古屋  527円  6,833円 
大阪  433円  20,000円 
広島  320円  12,100円 
福岡  200円  13,053円 

東京23区や大阪のような大都市では収益相場が高めですが、土地の価格も高いため、必ずしも利回りが高いとは限りません。

そのため、単純に収益額だけでなく、初期投資や維持費を考慮した収益性の分析が必要になります。

また、駐車場の料金設定は地域の相場に応じて適切に行わなければなりません。

相場よりも高い料金を設定すると利用者が減り、逆に安くしすぎると利益が上がりにくくなるためです。

周辺の駐車場の価格を調査し、商業施設の駐車場の稼働状況なども参考にしながら、適正な価格設定を行いましょう。

参照元:小売物価統計調査(動向編)

小売物価統計調査 小売物価統計調査(動向編) 月次 2025年1月 | ファイル | 統計データを探す | 政府統計の総合窓口 

 

コインパーキングの駐車料金

月極駐車場と違い、コインパーキングの駐車料金には“通常料金”と“最大料金”の2種類があります。

通常料金とは、一定時間ごとに加算される料金システムです。

「30分〇〇〇円」「60分△△△円」といったかたちで設定されており、利用時間が長くなるほど駐車料金も増えます。

また、時間帯によって料金が異なる場合があり、昼間と夜間で異なる料金設定となっている場合もあります。

一方、最大料金は、一定の金額を超えるとそれ以上は加算されない料金システムです。

たとえば「8~24時 1時間600円 最大料金2,000円」と設定されている場合、この時間帯であれば、何時間駐車しても2,000円を超えることはありません。

最大料金の適用が1日ごとにリセットするかどうかも、利用率や収益に関わる重要なポイントです。

どちらの方式にするかは、その地域の駐車場需要や競合の状況などを分析して判断する必要があります。

駐車場の稼働率

駐車場経営において利回りを考えるにあたっては、稼働率を意識することも重要です。

稼働率とは、駐車スペースがどの程度利用されているかを示す指標で、月極駐車場とコインパーキングでは計算方法が異なります。

月極駐車場の稼働率の計算式

稼働率(%)=契約済みの駐車区画の数÷全駐車区画の数×100

コインパーキングの稼働率の計算式

稼働率(%)=1日あたりの駐車時間(1日)÷ 24時間×100

高い稼働率を維持できれば、駐車場経営の利回り向上につながります。

そのためには、周辺の駐車場料金を調べたうえで、適切な料金設定が必要です。

また、立地条件や運営方法も稼働率に影響を与えるため、定期的な見直しや改善の実施も求められます。

駐車場の利回りシミュレーション

ここまでの内容を踏まえ、具体的な条件を設定して、実際の利回りをシミュレーションしてみましょう。

月極駐車場の利回りシミュレーション

月極駐車場を以下の条件のように想定します。

月極駐車場の利回りシミュレーションの条件

  • 駐車可能スペース:15台
  • 1台あたりの月額賃料:18,000円
  • 土地の価格:2,500万円
  • 土地の整地など初期費用:400万円
  • ランニングコスト(税金・委託管理費など):年間250万円
  • 稼働率:90%

表面利回り

以下が表面利回りを求める計算式です。

年間駐車場収入(満車時)÷土地価格×100

この式に当てはめて計算すると、表面利回りは約13%となります。

(18,000円×15台×12か月)÷2,500万円×100≒13%

実質利回り

実質利回りは以下の計算式で求められます。

(年間駐車場収入-ランニングコスト)÷(土地価格+初期費用)×100

上記の条件を当てはめてみましょう。

(18,000円×15台×0.9×12か月-250万円)÷(2,500万円+400万円)×100≒1.4%

実質利回りは約1.4%となり、表面利回りと大きな差があることがわかります。

月極駐車場は比較的安定した収益を期待できますが、稼働率やランニングコストの影響を受けやすい点に注意が必要です。

コインパーキングの利回りシミュレーション

次に、コインパーキングを運営する場合の利回りを計算してみましょう。

想定する条件は以下の通りです。

コインパーキングの利回りシミュレーションの条件

  • 駐車可能スペース:8台
  • 1台あたりの賃料:1時間あたり450円
  • 土地の価格:2,500万円
  • 土地の整地など初期費用:600万円
  • ランニングコスト(税金・委託管理費など):年間280万円
  • 稼働率:35%

表面利回り

表面利回りの計算式は以下です。

年間駐車場収入(満車時)÷土地価格×100

先の条件で計算した結果、表面利回りは約44%となりました。

(450円×24時間×8台×365日×0.35)÷2,500万円×100≒44%

実質利回り

引き続き、実質利回りのシミュレーションをしてみましょう。

以下の計算式に当てはめて計算します。

(年間賃料-ランニングコスト)÷(土地の価格 + 初期費用)×100

結果は、以下の通りです。

(450円×24時間×8台×365日×0.35-280万円)÷(2,500万円+600万円)×100≒27%

月極駐車場に比べ、コインパーキングは高い収益性が期待できるものの、稼働率の変動や競合の影響を受けやすいため、事前の市場調査が重要です。

駐車場利回りを左右する要因

シミュレーション結果からも分かるように、駐車場経営の利回りはさまざまな要因によって大きく変動します。

上記に挙げた稼働率やランニングコストなど以外に、特に大きな影響を与えるのが、運営方式の違いと管理を委託するパートナー企業の選択です。
ここからは、それぞれの選択肢が利回りにどのように影響するのかを詳しく解説します。

運営方式の違い

駐車場経営には、“一括借上げ・自主管理・管理委託”の3つの運営方式があります。

それぞれ異なる特徴やメリット、デメリットがあるため、目的や状況に応じて適した方法を選ぶようにしてください。

一括借上げ(サブリース)

一括借上げとは、駐車場の運営会社に土地を貸し出し、毎月定額の借地料を得る方式です。

コインパーキングで用いられるケースが多く、オーナーは稼働率に関係なく安定した収入を得ることができるのが特徴です。

毎月固定の収入が得られるうえ、駐車場の管理業務も運営会社に任せられるため、オーナーの負担を大幅に減少できるのが大きなメリットとなっています。

また、集客や宣伝活動を行う必要もありません。

一方で、収益は毎月一定となるため、駐車場から得る利益を最大限に得ることが難しく、利回りが低くなる可能性があります。

自主管理

駐車場運営をすべてオーナー自身が行う方式が自主管理です。

外部の業者への管理委託料や手数料がかからないため、利益率が高くなるのが大きなメリットです。

しかし、さまざまな事務手続きや駐車場のメンテナンスなどの管理業務、駐車場の集客・宣伝活動もオーナー自身が行う必要があるため、負担が大きくなります。

さらに、トラブルが発生した際には迅速な対応が求められるため、柔軟で忍耐強い運営が必要になります。

管理委託

駐車場の管理業務を、運営会社に委託する方式を管理委託といいます。

オーナーは管理委託料を支払い、清掃や巡回、新規契約者の募集、契約手続きなどの管理業務を運営会社に任せることができます。

そのため、煩雑な管理の手間が少なくなるうえ、駐車場の経営に関するアドバイスを受けられるのがメリットです。

集客やトラブル対応を運営会社も行うため、安心して運営を続けられます。

ただし、管理委託料が発生するため、自主管理に比べ利回りが下がる点や、オーナーの思い通りの運営が難しくなる可能性があることを認識しておきましょう。

パートナーの管理会社の違い

駐車場経営ではパートナーとなる管理会社の選定も利回りに大きく影響を与えます。

適切な管理会社を選ぶことで高い利回りを維持し、長期的に安定した経営を実現できるためです。

したがって、管理会社を選ぶ際は慎重に検討しなければなりません。

管理会社の役割には、運営管理だけでなく、収益性を高めるためのプランニング、市場調査、集客施策の実施などが含まれます。

そのため、管理業務の実績だけでなく、経営戦略の提案力も重視することが大切です。

また、迅速な対応力も重要なポイントです。

駐車場経営では、利用者からのクレーム対応や設備トラブルが発生する場合があります。

そうした事態になっても、迅速に対応してくれる管理会社であれば、利用者の満足度を維持でき、安定した稼働率につながります。

そのうえで、できれば駐車場予定地の近くに営業所がある管理会社がおすすめです。

その地域の需要や地域性などを把握しているため、収益性の高い運営が期待できるためです。

以上の点を踏まえながら、複数の管理会社を比較して検討すれば、適切なパートナーを見つけることができるでしょう。

利回りを高くする駐車場経営のポイント

ここまで、駐車場経営における利回りの重要性について解説してきましたが、おわかりいただけたでしょうか。

最後に、利回りを高くするために押さえておくべき5つのポイントをお伝えします。

これらを意識することで、安定した高い利回りでの駐車場経営につながるでしょう。

ニーズに合っていること

駐車場経営の成功は、周辺のニーズに合った立地を選べるかどうかにかかっています。

駐車場ニーズのある土地を見極められれば、高い稼働率を維持し、安定した収益を得ることが可能です。

たとえば、コインパーキングを経営する場合は、多くの人が短時間で利用する場所を選ぶ必要があります。

観光地や商業施設の近く、イベント会場周辺などは、駐車場の回転率が高くなりやすいため、利回りの向上が期待できるでしょう。

一方、月極駐車場では、長期間安定して利用される立地でなければなりません。

アパートやマンションが多い住宅街なら駐車場の需要も高いと想像できます。

またオフィス街なら、法人契約による長期間の契約が見込めます。

このように、周辺のニーズを的確に把握し、それに合った駐車場運営を行うことが成功の鍵となるのです。

コストをどこまで抑えているか

可能な限りコストを抑えるのも重要なポイントです。

特に初期費用とランニングコストの削減を意識すれば、利回りの向上につながります。

初期費用を抑える方法として、土地の取得コストを低くすることが考えられます。

市場価値が低い土地でも、需要がある場所ならば収益化が可能です。

また、駐車場内の舗装を行わずに砂利敷きにすれば、工事費用を削減できますが、利用者の利便性も考慮し、地域の環境に適した方法を選ぶ必要があります。

ランニングコストを抑えるためには、管理費用の安い業者を選ぶようにすれば、利回りを高めることが可能です。

ただし、「安かろう、悪かろう」では逆に収益が悪化してしまうため、安くても、管理がしっかりと行き届いているかどうかを確認して選ぶようにしましょう。

土地を所有しているかどうか

土地を所有している場合は初期投資を抑えられるため、駐車場経営の利回りを高めるには非常に有利です。

建物を建てる必要がなく、月極駐車場なら砂利敷きにロープを張るだけでも運営が可能です。

また、コインパーキングなら、一括借り上げを利用すれば初期費用ゼロで運営を開始できます。

さらに、狭小地や変形地であっても駐車場としてなら活用可能です。

車1台分のスペースであっても運用できますし、初期費用がかかっていないため、期待したほどの収益がない場合でも、すぐにやめることもできるでしょう。

このように、土地を所有している方にとって、駐車場経営は低リスクで始められる魅力的な選択肢といえます。

EVスタンドを設置する

駐車場の利回りを高める方法の一つに、EV(電気自動車)充電スタンドの設置も挙げられます。

EVの普及が進むなか、充電設備の不足が課題となっているため、駐車場に充電スタンドを設置すれば、新たな需要を取り込むことが可能です。

さらに、急速充電スタンドならば短時間で充電が可能となり、利用者の満足度向上につながるでしょう。

EV充電スタンドは、政府の補助金を活用すれば初期投資を抑えつつ導入できるうえ、競合との差別化も図れ、駐車場の集客力向上が期待できます。

今後の市場動向を踏まえると、EV充電スタンドの導入は長期的な収益性を高める有効な手段といえます。

実績ある専門会社に相談する

駐車場経営で高い利回りを実現するためには、実績のある専門会社に相談することが重要です。

専門会社なら駐車場市場の動向や適切な土地選定に関する豊富な知識を持ち、最適な運営方法を提案してくれます。

たとえば月極駐車場なら、集客力の高い不動産会社に管理を委託することで空車リスクを軽減できます。

また、相場調査や料金改定を定期的に行ってくれる業者なら、収益の最大化も可能です。

さらに、土地探しから工事・運営まで一括でサポートしてくれるところを利用すれば、初期費用や運営コストを抑えられるでしょう。

このように、駐車場経営を成功させるには、信頼できるパートナー選定が大切です。

可能であれば、1社ではなく複数の専門会社に相談し、ご自身のニーズに合ったパートナーを選ぶことをおすすめします。

駐車場経営で利益を上げるには、利回りを意識しよう

本記事では駐車場経営における利回りの重要性について、シミュレーションとともに、利回り相場や収益を向上させるポイントについて解説しました。

利回りには表面利回りと実質利回りがありますが、初期費用や維持費を考慮した実質利回りを把握することで、より正確に収益性を見極められます。

また、月極駐車場とコインパーキングでは収益性やコストが異なるため、土地の条件や周辺需要に応じた選択が必要です。

さらに、運営方式や管理会社の選定などを検討することで、利回りを最大化できます。

駐車場経営の成功には専門会社のサポートが欠かせません。

コインパーキングの経営をご検討なら、経験豊富なユアーズコーポレーションへご相談ください。